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エロばかりフォーカスしないで! 男女の仲にIFはないことを夢見がちなあなたへ教えてくれる恋の教科書『恋愛ジャンキー』

突然ですが、ぼくが中学生だったころ、とあるエッチなマンガにハマっておりましたことをここに告白します。

 

なんとなくレンタルビデオ店の貸し漫画コーナーで立ち読みしたのがきっかけだったのですが、ページをめくるなり無我夢中で読んでおりました。まさに"クギ付け"状態w

何がそんなに良かったのかと言いますと、まずキャラがカワイイ&キレイな女の子ばかり出てくるところです!

 

恋愛ジャンキー(1) (ヤングチャンピオン・コミックス)
著者:葉月京
出版社:秋田書店
販売日:2013-06-07
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こんな感じの子がリアルにいたらな〜と思わせるほど、思春期真っただ中であった当時の自分にドンピシャッと刺さってくる女の子たちばかり。(既読の方、ちなみにぼくは井出ミホのファンでした)

そして、このマンガ、ちょっとここではお話出来ないくらい色々なシチュエーションでの"行為"がありまして、それをネタに妄想を捗らせていた方もきっと多いのではないでしょうか?

 

ぼく自身、それに対しての期待も確かにあったのですが、ぼくがこのマンガに対して感じていた面白さはそれじゃないです。

このマンガの話をかなり圧縮して伝えると、

 

「ある男性が女性と会い、様々な困難を乗り越えて結ばれるものの、不本意に別れることになる。男性はその悲しみを埋めるべく別の女性と付き合い、仲を深めていく中で、ある日別れた女性と再会する。二人は話し合い、お互いの気持ちに整理をつけて、別々の道を歩いていくことにする。」

 

多分こんな感じになります。

このマンガが伝えたいことは、「人の出会いや別れにIFはない」ということではないかと思います。

 

あの時、ああしていれば……

恋愛にはよくある体験だと思います。

 

あの時相手の手を握っていれば…もしかしたら深い仲になれたかもしれない…

あの時相手に声をかけていれば…ぼくらは別れなくてすんだかもしれない…

 

ぼく自身、当時好きだった女の子と夕飯を食べた帰り道、車道側を歩くぼくの方に、ほんのちょっとだけ、さりげなく自分の手を差し出していたのを覚えています。

当時のぼくは、それの意味がよく分からなくて、握っていいものなのかもよく分からなくて、結局何も出来ずそのまま一緒に帰りました。

 

マンガの場合はこれとは少し違いまして、「あのとき間に合っていれば、今とは別の"現在"があったかもしれないね」という類のものになりますが、悲しいかな、恋愛に後悔はつきもののような気がします。

 

このマンガを読んでいると、エロの裏側に込められた、温かくもはかない人の縁について考えさせられることが多々ありました。

 

特に、主人公にフラれた元彼女が自暴自棄になってトラブルに巻き込まれ、主人公とヒロインの仲を間接的に引き裂いたシーンは、個人的に思うことがあったのを覚えています。

 

自分のわがままで周りに迷惑をかけ、あまつさえ人と人との仲を引き裂くようなことをするのは、許されることなのだろうか?

 

当時マンガを立ち読みしながらそのシーンを見て悶々していました。

でも、今になってなんとなく分かってきました。褒められる行為でもなければ許される行為でもないのですが、主人公の元彼女が起こした行動は、ある種人間的で理解できる行為だったのではないかと。

 

おそらく色々経験したことで、彼女の考えを想像できるようになったのが大きいかなと思います。
改めて読み返してみて、切ない恋愛を描いた作品でもあると感じました。

 

いつもエロばかり注目されて、それ以外の部分にあまりフォーカスされない作品なので、今回こんなレビューを書いてみました。恋愛マンガとしてのこの作品も、一ファンとしては評価してほしいです。

 

ちなみに、この作者は現在新作を連載中です!

 

中堅出版社のマンガ編集が主人公のお仕事マンガを書いています。初めは必ずエロシーンを何話かに一回入れていたのに、だんだん全く入らなくなってきて、最近はストーリー一本で勝負し始めてます。

 

 

働きマンや重版出来が好きな方、こちらも合わせて読んでみるとまた面白いと思います。ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。