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いよいよ出したなマガジンよ!超豪華コンビで連載開始された『化物語』の著者ふたりそれぞれの魅力

いや~7月になってから暑い日が続きますね~

 

汗もダラダラこぼれてきますし、いつの間にか冷房がガンガン使われるようになってますしね。

また、この間までは一日1リットルくらいで済んでいた飲む水の量も、最近では2リットルないと足りなくなってきてしまいました。

 

もうすっかり、夏ですね。

 

夏といえば、

 

山!

海!

水着!

 

そして、きれいなお姉さん♪

 

合宿!

ひと夏の思い出!

甘酸っぱい青春!

 

といったところでしょうか。

 

今年が平成最後の夏になるそうなので、記憶にも記録にも残るような時間を過ごしたいですね。

 

 

さあ、そんな前置きはさておき、実はこの春から「週刊少年マガジン」で、とある大人気作がコミカライズ化されているのはご存知でしょうか?

今季からも総集編アニメが放送されていて、小説・アニメともに人気の高い作品。

 

 

化物語です!

 

化物語(1) (KCデラックス 週刊少年マガジン)
著者:大暮 維人
出版社:講談社
販売日:2018-06-15
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元々は講談社の小説としてスタートした今作は、アニメ化すると同時に爆発的ヒットをとばし、

多くのスピンオフ作品やキャラクターグッズなども軒並み売れている超人気コンテンツです。

 

今の今まで小説やアニメで展開されることはありましたが、マンガで展開されたことはなく、

いつ、だれが、どのメディアでやるのか、ファンの間ではときどき話題に上がることがありました。

 

それが満を持して「週刊少年マガジン」で連載されることになったのだから、これは一大ニュースになりました。

 

しかも最初「絵柄だけでどの作家なのかをみんなで予想する」という取り組みをマガジンの公式が行い、

いろいろな作家さんの名前があがったりして、ツイッター上でも盛り上がりを見せていました。

 

そして、発表になった今回のマンガの制作は

 

 

原作:西尾維新、漫画:大暮維人

 

この両名でした。

 

 

いやー西尾さんは当たり前ですが、まさか作画に大暮維人さんだとは思いませんでした。

でも、聞いた瞬間、今作の世界観をきっと描き上げられる人だろうなとも、今まで大暮さんが描いてきたマンガを読んでいた身として感じました。

 

今回は、この両著者の魅力について、自分なりの考察を交えて考えていきます。

 

1.西尾維新さんの魅力

西尾維新さんの魅力とは何なのでしょうか。

このお話をする前に、ぼくが西尾維新さんの作品と出会ったときのことをお話しようと思います。

 

当時小学5年生だったぼくは、青い鳥文庫の『パスワードシリーズ』や『名探偵夢水清志郎』シリーズにハマっておりまして、

ちょっとした「ミステリーブーム」が自分のなかで起こっておりました。

一方で、『HUNTER×HUNTER』や『鋼の錬金術師』といったマンガにもハマっておりまして、似たようなテイストがある作品を求めていました。

 

そんなとき姉に教えてもらった作品が『クビキリサイクル』でした。

いわゆる『戯言』シリーズといわれるものの第一作目で、西尾維新さんが脚光を浴びることになったきっかけの作品でもあります。

 

 

 

 

正直に言うと、一作目はそこまで面白いものではありません。

確かにミステリー作品としてよくできているなという印象はありましたが、まだ、この一作目にはそんなに人を引き付ける「毒」はなかったような気がします。

 

この作品が本性を現し始めたのは二作目である『クビシメロマンチスト』で、

徐々に世界が不穏な雰囲気と狂気に包まれていくのを、読んでいて感じることができます。

 

そんな風にお話を作っていける理由は何かと考えると、

やはり一つは「キャラクターの圧倒的な個性」だと思います。

 

こんなシーンの時、このキャラならばきっとこんなことをするのではないか、

読んでいる人なら想像できるようなシンプルで分かりやすく、そしてとても力強いキャラクターたちが交じり合い、カオスを生み出していく。

そしてそんななかで生まれ出た「言葉」が、読者の心に深く刺さるのです。

 

実際、西尾維新さんの作品を読んだことがある人は分かるのですが、

作中にいろいろな「言葉あそび」があるのに気づけます。

落語っぽかったり、とんちが聞いていたり、回文やダジャレといった類のものがかなりちりばめられています。

 

個人的に印象的なセリフが

 

ゴキブリなみの生命力?丸めた新聞紙で叩けば死ぬってことかい?

 

というフレーズが戯言シリーズの中に出てくるのですが、読んだときは意表をつかれてハっとなったのを覚えています。

 

しぶといことを表現するときに、よく上で書いたセリフを使う時がありますが、よく考えれば、ゴキブリは丸めた新聞紙で叩けば死ぬんです。

しぶといどころか、とてもあっけない。

 

こういった、言葉のあやであったり、普段は意識しない、何気ない表現のなかに潜んでいる盲点をつくような表現ができるのも、

西尾維新さんの魅力なのです。

 

そして、余談ですが、今回の『化物語』は、

じつは裏テーマに『戯言シリーズ』でできなかったことをやるというものがあります。

 

戯言シリーズは終始とても殺伐としていて、

主人公は「死んだ魚の目をしている」と表現されるくらい、感情の起伏が少ないキャラなので、

青春モノにありがちな甘酸っぱい話やハートフルな体験などはほとんどありません。

 

物語が進むにつれて主要キャラがどんどん命を落としていくストーリーでは描けなかった、

未熟な少年少女たちが交じり合い、ときにぶつかりながらも答えを探して歩いていく青春群像劇が、この『化物語』にはあります。

 

主人公が不思議な怪異と出会い、そして怪異に取り憑かれた少女たちとの交流を、

愉快にシリアスに、そしてちょっぴりエッチな感じで作られた世界をぜひ楽しんでください。

 

2.大暮維人さんの魅力

大暮さんと言えば、やはり長い間「週刊少年マガジン」で連載していた『エア・ギア』の人という印象でしょうか。

 

ウルトラジャンプで連載していた『天上天下』も、個人的にはとても好きな作品です。

どちらもアニメ化され、話題を呼びました。

 

エア・ギア(1) (講談社コミックス)
著者:大暮 維人
出版社:講談社
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天上天下 第1巻 (ヤングジャンプコミックス)
著者:大暮 維人
出版社:集英社
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やはり大暮さんと言えば、その圧倒的な「画力」です。

老若男女どのようなキャラクター、または無機物的な物でも精密に描ける緻密さにあるところでしょう。

 

また、大暮さんの作品には、かならずどこか暗い影みたいな部分があり、

その影は大暮さんの持つ圧倒的な画力によって表現された世界で、不気味かつ魅力的に光ります。

 

エログロナンセンスなテイストも時折交じり、怪しくも怖いもの見たさで人を惹き付けてきた作風は、

この『化物語』のテイストとマッチしている部分があります。

 

あと単純に、描かれる“お姉さん♪”が「エロカワイイ!」っていうのも魅力です。

おっぱいとかおしりとか、くびれとかうなじとか、足とか腕とかが、とにかくエロスを感じさせるタッチで引き付けられます。

女体を描くことにものすごいこだわりを感じられるのも、大暮さんの魅力ですね。

 

3.まとめ

長々と書いてきましたが、個人的な印象として、両著者は描いて来たものの世界観が似ている部分があり、お互いによい相乗効果を生み出しつつ、

マンガとしての『化物語』のおもしろさを作っていってくれるのではないかと考えています。

 

これから話が進むにつれて、おそらくマンガならではの演出も出てくるのではないでしょうか。

そうすれば小説のファンもアニメのファンでも、改めて『化物語』の世界を楽しめると思います。

これからも一人のファンとして、この作品と両著者の活躍を応援していきたいです。

 

 

化物語(1) (KCデラックス 週刊少年マガジン)
著者:大暮 維人
出版社:講談社
販売日:2018-06-15
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