TOP > マンガ新聞レビュー部 > 少年たちは完全犯罪の夢を見る…『骨が腐るまで』(全7巻)

少年たちは完全犯罪の夢を見る…『骨が腐るまで』(全7巻)
 

 

罪を隠すため、また新しい罪を重ねてゆく…

 

11歳の夏、少年たちは人を殺し、死体を埋めた。

その日から同じ罪を背負った5人は、毎年自らの罪の確認と、変わらぬ友情を確かめるために死体を掘り返し、宣誓の儀式を行っていた。

 

 

©内海八重/講談社
©内海八重/講談社
 

 

だが、5年目のある日、埋めたはずの死体が消える。

 

 

©内海八重/講談社
©内海八重/講談社
 

 

暴かれた罪に慌てふためく5人。

そして突如鳴り響く携帯の音。

 

死体を奪い去った犯人は楽しそうな声で「君たちの大切な秘密はボクが預からせてもらったよ」と告げる。

それが地獄の始まりだった…。

 

未熟であることが一番の悲劇だった

 

本作『骨が腐るまで』は「マンガボックス」で連載されて人気に火が着き、単行本化もされた。

ストーリー展開はミステリー物のようですが、僕はどちらかと言うとジュブナイルというか未熟な少年たちの青春ストーリーだと感じました。

 

もちろん爽やかな話なんてこれっぽっちもなくて、ひたすら地獄へ落ちていくんですが。

 

幼馴染の親友グループのひとりを助けるため、殺すという選択肢を取ってしまったこと。

自首せず死体を埋めて隠すという選択肢を取ってしまったこと。

わざわざ埋めた死体を掘り返して「秘密は死ぬまで守る」という儀式を行うこと。

死体を奪われ脅迫され始めた時も、自首をせずに自分たちで解決しようとしたこと。

そのせいで雪だるまのように新しい罪を重ね、悲劇を招いてしまったこと。

 

死ぬまで秘密を守る=完全犯罪を目指そうとした彼らは、ただその未熟さ故にいつも誤った選択を取り続けてしまう。

それがあまりにも悲しくて、最終話まで読んだ後も切ない気持ちに胸を締め付けられました。

 

あの時こうしていれば

あの日に戻れれば

あの頃の僕にはもう戻れないよ

 

誰もがそんな後悔と、たらればの夢想に駆られる経験を持っていると思います。

 

でも決してやり直すことはできない。

ただ前にしか進めない。

 

骨はいつまでも腐ることはなく、罪もいつまでも朽ちていかない。

彼らの地獄を目の当たりにして、改めてそのことを痛感させられました。

 

全7巻完結作品なので、ぜひ読んでみてください。

 

 

>>『骨が腐るまで』をDMM電子書籍で読む

 

骨が腐るまで(1) (講談社コミックス)
著者:内海 八重 出版社:講談社 販売日:2016-10-07