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「やれたかもしれないのに、やれなかった。」この思いをどう昇華すればいいんだー!あなたもどうぞこの部屋へ『やれたかも委員会』

池袋の居酒屋で今日も二人で飲むらしい。

漫画家アキオと会社員のけんた。二人は同級生。

 

けんた「よう!先に来てるなんて珍しいな」

 

アキオ「・・・」

 

けんた「なんだよ無視かい、何読んでんだよ」

 

アキオ「オレもやれたかもしれない・・・」

 

けんた「は?・・・あ、あ!知ってるそのマンガ!」

 

やれたかも委員会 1巻
著者:吉田 貴司
出版社:双葉社
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けんた「吉田貴司さんがネットで連載してバズってた漫画な。単行本出たんだ」

「やれたかもしれないことを独白した男女が、『やれた』『やれたとは言えない』を判定されるんだよな」

 

アキオ「あ、あ。判定する、犠星塾塾長・能島明、財団法人ミックステープ代表・月満子、ミュージシャン・パラディソ・・・オレなら絶対3人とも『やれた』札を上げさせることできると思うけどなー」

 

けんた「なんだよ、それ?」

 

アキオ「高3の時、夏休み前日だったかな・・・礼子に勉強教えてくれって言われたんだよ」

 

けんた「あ、あのメガネで黒髪ロングの、学級委員長だった娘だよな。オマエより全然優秀だっただろ」

 

アキオ「オレも不思議だったけど、ほら、オレ地理だけは得意だったから・・・」

 

けんた「で、で?」

 

アキオ「学校終わって、私立図書館で勉強するもんだと思ってたんだけど、ウチこないかって」

 

けんた「は!マジ!!」

 

アキオ「で、行ったわけ、そしたら家族だれもいないみたいで・・・」

 

けんた「で!」

 

アキオ「暑い日で、あいつ制服着替えてタンクトップになって・・・」

 

けんた「おーーー!!」

 

アキオ「隣にくっついてくるわけ・・・俺のふとももに、あいつのふともも当たってきて・・」

 

けんた「やれた!!・・・つうか、なんでやれなかったわけ?」

 

アキオ「前日、真美に告って、OKもらってたからな」

 

けんた「何!!真美!オレも告ってOKもらったぞ!夏休み前!」

 

アキオ「は?」

 

けんた「花火も見に行ったぞ!すぐふられたけどお前のせいか!」

 

アキオ「オレもすぐふられたよ、ディズニーランド行った次の日、おごったのに・・・」

 

けんた「・・・じゃあ真美ともやれなかったのか?」

 

アキオ「ああ、オマエもだろ、は、は、は」

 

けんた「・・・」

 

アキオ「・・・」

 

けんた「乾杯するか」

 

アキオ「だな」

 

カチン☆

 

青春なんかこんなもの

だからこそ一生忘れるわけがない。

細部にこだわった表現が「あの時」を蘇らしてくれます。

吉田貴司さん「やれたかも委員会」

今年の夏、読まずにはいられない1冊です!!