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人間の心理を普遍的に描く『ドラゴンボール』はやっぱり名作だ!! ドラゴンボール一話徹底レビュー  vol.1  第26巻 其之三百十二「怪物フリーザ」

早速ですがサラリーマンの方で、こんな経験したことある方、いらっしゃいませんか?

 

 

ある日。

 

「うちの会社が大型案件を受注した!」というニュースが社内をかけめぐります。誰もが知ってるサービスを持つあの会社から!今話題のCMもやってるあの会社から!!大型案件で金払いもよくて、しかも受注金額もかなりのものらしい!!(だいたいこういう噂は、ふわっとしています)

 

ああ~これで今年は安泰だ、ちょっとぐらい自分の部署の数字が未達でも許されるんでは、、?しばらくは細かいことで怒られないかも、、しかもひょっとしたら、次のボーナス、結構期待できるかも、、?うちの会社も急成長の兆しか!!そしてかっちょいいオフィスに移転か、、?

 

 

などというそれぞれの「いい思惑」が広がり、会社が明るい雰囲気にみちみちていきます。

 

 

しかし。

 

 

いざ社内の業績発表!となって、その期の数字が発表されると、なんか、今までと同じくらいの売上と利益。なんなら、ちょっと前期より下がったりしてます。

 

 

ざわつく社員たち。

 

みんな一様に、こう言いたい顔してます。

 

(あれ、、、あの大型案件はこの数字に入ってるのかしら、、、)

 

(きっと受注の期がずれて、入ってないんだよね、、じゃないとおかしいもんね、、)

 

はい!まさにこういう空気になった時!!

 

 

僕はいつも、ドラゴンボールの第26巻 其之三百十二「怪物フリーザ」の話を思い出すのです。

 

DRAGON BALL カラー版 フリーザ編 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)
著者:鳥山明
出版社:集英社
販売日:2013-04-04
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(ドラゴンボール ここまでのお話)
ついに最終形態となったフリーザと悟空は激闘の真っ最中。前話で悟空に対し「両手は使わないでおいてあげるよ」と自信満々にハンデをつけたフリーザだったが、悟空の猛攻につい手を出してしまう。悟空の強さを認めたフリーザがついに本気を出し、悟空は一方的にやられてしまう。そしてついに悟空の息が切れ始める……。

 

 

 

そしてこの話の最後の1ページ。

 

 

悟空とフリーザの闘いを、界王星から固唾をのんで見ていた天津飯がニヤリと笑い、こう言います。

 

 

「心配することはない この勝負 悟空の勝ちだ…」

 

 

おどろくヤムチャとかチャオズ。さらに天津飯はこう続けます。

 

 

「例の界王拳のことをわすれてやしないか?いまの悟空なら最大10倍くらいのパワーまでならなんとか耐えられるんでしょ?」
(※界王拳=自分の限界以上のパワーを引き出して闘う技。修行によってn倍のnのところを増やしていける)

 

はい、この

 

 

「まだ自分が見込んでいる大きいものが実際に反映されていないから、それを反映さえすれば絶対いけるはず」

 

 

という考え方が、つまり前述の、業績発表があった時の社員たちの

 

(あれ、、、あの大型案件はこの数字に入ってるのかしら、、、)

 

(きっと受注の期がずれて、入ってないんだよね、、じゃないとおかしいもんね、、)

 

という考え方と同じですね!!!ですね!!!

 

そして次のコマで、天津飯はあっけなく界王さまにこう言われて、

 

 

「残念だったな…… いま使っておるのがその10倍界王拳なのだ……」

 

 

 

絶望的な気持ちでこの話は終了します。

 

実際、会社でも運が悪いと、天津飯のような社員が実際に「社長!あの●●の案件は今期に入らなかったんですよね!」などと具体的な質問をしてしまい、社長が「残念だったな……その案件が入ってこの数字だ……」とこたえ、絶望的な空気になることもあります。。

 

このように、人間の普遍的な心理を描写するドラゴンボール。長く愛されるには理由がありますね。

ドラゴンボールにはまだまだ「普遍的名言/考え方」がたくさん入っているので、また、折に触れて紹介していきたいと思います~~!