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わな猟免許を持ったJKがCOOLに獣を捕獲する漫画『罠ガール』。ジビエ好きならこれを読むべし。

ニュースでよく目にする野生動物による被害。

猿が町中に現れたとか、イノシシに遭遇して重体とか。

あれらは目をひくニュースだから広まるが、実際には畑を荒らされたり知らされざる被害は多発しているそうで。

 

この罠猟漫画『罠ガール』はまさにそういった日常的な鳥獣被害に対して、罠を仕掛けることによって野生動物を捕獲する女子高生を主役にした物語。

 

罠ガール(1) (電撃コミックスNEXT)
著者:緑山 のぶひろ
出版社:KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
販売日:2017-12-26
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最近ではジビエ好きがこうじてハンターになる狩ガールも増えているそうだが、この漫画の主役はわな猟免許の罠ガールの話。

銃ではなく、くくりわな、はこわななどを扱うのがわな猟免許。

 

この『罠ガール』の第1巻では、動物の足をくくって捕まえる「くくりわな」と餌が入った箱におびき寄せる「はこわな」が出てくる。

「くくりわな」はいわゆる地雷みたいな仕掛けになっていて、罠を動物が踏んづけるとワイヤーがきゅきゅっとその足を締め付けて捕獲する方法。

本作では、その部品から図解まで丁寧に紹介されている。

また、「はこわな」はいわゆるネズミ捕りの箱のように檻の中の餌に動物がおびき寄せられて中に入ったところをがっしゃーんと閉じ込めるもの。

第1巻からその両方をテンポよく学ばせてもらえて本当にためになる漫画だ。すばらしい。

 

ただ、ここまでだといわゆる「罠」だけの学習漫画になってしまうのだが、第1巻の後半はまったく違うジビエ漫画となっている。

 

主人公の女子高生がびわを守るためにシカを罠にはめるのだが、その捕獲した後のシカから内臓を取り出して血抜きを行い、皮をはいで頭をおとし、各部位に解体するところまでを、それはそれはリアルぅ~に描いているのだ。

もちろんパーツごとの解説もかかさないし、解体の手順もわかりやすく紹介している。

ジビエ好きの方は、ぜひ赤ワインをやりながらふむふむと読んでいただきたいな、と。

 

ただ、「食うために狩る」で終わらないところもこの漫画のおもむきぶか~いところで、野生動物との命がけの対面の緊張感が読後に残り、「ただものではない漫画が出てきたな」とうなってしまった。

自然豊かな郊外ライフへの憧憬という意味でも本当に素敵な雰囲気の作品なのでぜひ休暇にのんびりと読んでいただきたい。