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どうして宇宙は生まれたのか?壮大な宇宙の問いに衝撃の解を示した知的SF漫画『鉄腕アダム』

はじめてレビューを投稿します、のりぴーと申します。(ドキドキ

はじめてのレビューということで、何か自分の好きなものと絡めて、

漫画をご紹介、考察してみたいと考え、宇宙というテーマで記事を書くことにした。

 

私は星がすごくきれいに見える田舎の環境で生まれ育ったので、幼少期から天体観測が趣味だった。

高校時代は、物理部の部長として活動し、学校の望遠鏡で天体写真をとっては、文化祭で展示するくらいの宇宙オタクだったのである。(残念ながら東京にきて星を見る機会が少なくなってしまったが)

 

 

 

宇宙を描いた漫画はいろいろあり、名作も多いが

最近、読んでいてハッ!!としたフレーズというか宇宙観を感じた漫画があった。

ジャンプ+で連載されている『鉄腕アダム』の中の一説だ。

 

 

『鉄腕アダム』は、人の心を持ったヒューマノイドが、“蝶”と呼ばれる謎の宇宙生物から、地球の危機を救うために闘う物語だ。

 

ロボットが宇宙人と闘うのね というとなんともありきたりのように感じるが、

この作品は、科学的説明や設定にもとづいて、新感覚のバトルを演出しているところがみどころだ。

科学的に正しいのかは、文系女子の私にはわからないが、

とにかく設定1個1個がSFチックでめちゃくちゃかっこいいのだ。

 

 

たとえば、謎の宇宙生物である“蝶”。

こいつらの正体は、炭素を主体とした、計算する情報爆弾 だそうだ。

その攻撃方法は、

蝶の内部で計算するときに生じる熱(情報量)を一気に放出することで、

恐竜を絶滅させた隕石落下にも匹敵する、熱力学第二法則を利用した究極の爆弾をうんたらかんたら・・・

そして対するアダムの蝶の撃退方法は、

頭脳に搭載されている量子コンピューターチップにより蝶の膨大な情報に逆演算をかけて初期情報にもどす処理を行うことでうんたらかんたら・・・

といった感じである。

(うんたらかんたら部分も、読んでるとなんだか分かった気になる^^

 

普通のバトル漫画と思って読むと、小難しくて仕方ないかもしれないが、

宇宙とか物理の法則とか興味のある方はかなり楽しめる設定だと思う。

アダムの産みの親とされている、科学者ジェシーの科学講座も、なんとも勉強になる!!

 

 

『鉄腕アダム』の前置きが長くなってしまったが、作中で語られた宇宙観の話にもどそう。

さて、宇宙人はいるのか?というのはみんな一度は疑問に思ったことがあるのではないか。

そして、上記の疑問に派生して、

そもそもどうしてこの宇宙が生まれたのだろう?

ということ自体そもそも不思議で仕方がない。

 

 

誰がなんのためにこの宇宙をつくった のか・・・! 

ただの偶然で生まれたものなのか・・・??  

 

現状、なんで宇宙のはじまったのかなどという問いに関して、

いろいろな説はあるものの、(宇宙がじつは何次元もある、泡宇宙で何個もパラレルワールドがあるとか、)

宇宙に関する真理は、科学が発達した世の中でもまだまだ謎に包まれた部分なのである。

 

そんな人類の永遠の問いに対して、

作中で人類の脅威である蝶が、一つの解をくれた。

この宇宙観に私は

ハッ! こ、これが宇宙の真理だったのか・・・!

と思わざるを得なかったのである。

 

以下、蝶の台詞を引用する。

 

ビッグバンは実に10の500乗のオーダー・・・

ありとあらゆるパラメータが極めて正確に調整されています

―略―

この宇宙は生命そして知性が生まれるように・・・あなたが生まれるようにデザインされた。

この宇宙はすでに死を迎えた親宇宙の超知的生命体が創造したのです・・・“ 

“ありとあらゆる知性活動の最終的な答えはこの宇宙のコピーです”

鉄腕アダム#20より

 
な、なんと・・・・この宇宙って過去の宇宙の知的生命体にコピーされてたんか・・・! 

宇宙す、すげぇ・・・!

 

宇宙のはじまり説は、多くの科学者がいろいろな説を唱えているが

鉄腕アダムはその説を非常に巧妙に物語の設定に落としこめていると思う。

 

こうして、元宇宙オタクのアラサー女は、大都会東京の電車の中で、マンガを読みながら壮大な宇宙に想いを馳せるのであった。

 

ヒューマノイド アダムが生まれた意味、そして蝶の目的、など物語の革新にも近づいてきて、ますます面白い『鉄腕アダム』SF漫画が好きな方にぜひおすすめしたい1冊だ。

 

鉄腕アダム 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
著者:吾嬬竜孝 出版社:集英社 販売日:2016-09-02
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