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これぞギャップ萌え!意外な趣味で結ばれる『コワモテくんの乙女同盟』
レビュー執筆者:いづき

青春漫画『コワモテくんの乙女同盟』

 

ひるのつき子先生の『コワモテくんの乙女同盟』が発売されました。それではさっそくあらすじをご紹介。

鋭い眼光、クールな態度、周囲から恐れられる一匹狼、巌津蒼太。だが、ふとしたことから、これまた周囲から恐れられるクラスメイト・姫野さんと、ナイショの趣味を共有することになって……?

 

ナイショの趣味とは、フリルにレース、パステルカラーに包まれた、ファッションや可愛らしいキャラクター、文房具に少女漫画といった、”乙女的な可愛いもの全般”

 

2人とも他人と話をするのが苦手で、その鋭い眼光から勝手に恐れられているものの、内面はシャイでウブで、可愛いもの好きという、要するに「ギャップ萌え」な作品ですね。

 

「怖い外見に反して可愛いものが好き」ってのは、それこそよく見る設定ですが、ここまで手広く乙女趣味に走っている作品は他にはないのではないでしょうか。通常は一つのことを深く掘っていく方向に進んでいきますが、本作の場合は先に述べたように、少女漫画からファッションまで実に幅広く、横に広がりを見せていくといった感じ。

 

「ピンクハウス」「サンリオ的キャラクター」「80年代の少女漫画」「機能性よりかわいさ重視の文房具」……こんなワードに反応してしまったあなた、本作を楽しむ才能があります

 

また本作の面白いところは、実在するお店やブランドが登場するというところ。グルメマンガには多かったりするのですが、乙女趣味でそういったコンセプトの作品はなかなか無いのではないでしょうか。

 

神保町にある少女漫画メインの古本屋さん「くだん書房」や、吉祥寺にあるペーパーアイテム屋さん「Paper message」など、ちょっと個人的に気になるお店もあったり。

 

またなにより、物語を通して、そうしたお店へのリスペクトだとか、「好きだ!」という気持ちが伝わってきて、気持ちいいんですよね。

 

例えばメイン2人は80年代少女漫画を愛でていたりするわけですが、本作の構成自体がそういった古き良き少女漫画的な物語・関係性を辿っていて、もうそれだけでニンマリできるわけですよ。

 

衝撃的な出来事や展開があるわけではありませんが、それを補って余りある愛に溢れた一作となっています。読んだら気持ちが洗われるよう。年末の心の大掃除におひとついかがでしょうか?

 

 

コワモテくんの乙女同盟 (ニチブンコミックス)
著者:ひるの つき子
出版社:日本文芸社
販売日:2019-12-09

 

 

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