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【第3回マンガ新聞大賞】授賞式レポート!!

2020年1月27日(月)、銀座蔦屋書店にて「第3回マンガ新聞大賞授賞式」を開催しました!

 

当日は雨天の予報、授賞式が終わる頃には雨が降るとのことで若干の心配ありましたが、箱を開けてみれば、当日券も完売の満員御礼でした。

 

 

パネリストは恒例のホリエモンと佐渡島庸平さん。司会の著者(右端)

 

 

ノミネートされた精鋭作品たち、上段左から順位

 

 

第3回を迎えた「マンガ新聞大賞」とは、堀江さん・佐渡島さんを含めたマンガ新聞レビュー部約40人によりノミネート、一般の皆さんからのTwitter投票をもって、直近およそ1年間に第1巻を発刊した「新刊マンガ」を対象として選定するマンガ賞です。

今回は、下記10作品が受賞を果たしました。

【第3回マンガ新聞大賞】
1位『裸一貫! つづ井さん』(つづ井/文藝春秋/CREA)
2位『あせとせっけん』(山田金鉄/講談社/モーニング)
3位『チェンソーマン』(藤本タツキ/集英社/週刊少年ジャンプ)
4位『チェイサーゲーム』(松山洋、松島幸太朗/KADOKAWA/ファミ通.com)
5位『王様ランキング』(十日草輔/KADOKAWA/マンガハック)
6位『SPY×FAMILY』(遠藤達哉/集英社/ジャンプ+)
7位『マンガに、編集って必要ですか?』(青木U平/新潮社/くらげバンチ)
8位『フェルマーの料理』(小林有吾/講談社/月刊少年マガジン)
9位『あーとかうーしか言えない』(近藤笑真/小学館/裏サンデー)
10位『さよならミニスカート』(牧野あおい/集英社/りぼん・ジャンプ+)

 

当日は第10位から第1位までを、マンガ新聞が擁する精鋭レビュアーのみなさんが熱く語りました。

 

第10位『さよならミニスカート』のプレゼンターは、少女漫画研究家・和久井香菜子さんです。

 

 

 

 

フェミニズムを訴える作品が少女誌「りぼん」で連載されるということが衝撃です。主人公からして女性性を否定するという大胆な設定です。

 

第9位『あーとかうーしか言えない』は、マンガソムリエの兎来英寿さんが解説。

 

 

 

 

冒頭で、著名な漫画家さんの名前を数名挙げて「実は皆さん成人向けマンガ出身である」と説明する兎来さん。

成人マンガ出身の方々は非常に画力が高く、それが良い作品につながる、との鋭い知見を披露して、見事に参加者を興味を引きつけました。

また、近藤笑真先生から書下ろしイラストをいただいております。ありがとうございます!

 

 

 

 

貴重!笑う戸田聖子さんと担当田中さん

 

 

 

 

第8位『フェルマーの料理』は、レビュアーのmaitoさんがプレゼンテーションをしました。

 

 

 

 

料理を題材としたマンガは数あれど、この作品は一味違います。独創性や味覚ではなく、それを「数学」、つまり誰もが再現可能な公式を用いて料理に取り組むという着想がユニークな作品です。マンガの中にはレシピや調理法が出ており、もちろん実際に作ることができます。

 

小林有吾先生より、作品がノミネートされた際にイラストをいただいております。こちらは先生のツイート。

 

 

 

第7位『マンガに、編集って必要ですか?』は、マンガ新聞のファウンダーでもある堀江貴文さんが紹介!

 

 

 

 

「ぼくがどう読んでいるかというと、世の中にいるダメな人のマンガだと思って読んでいます。

ぼくは『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』『僕の小規模な生活』などそうしたダメな人の作品が好きです。この主人公は、吹っ切れたら売れる人だと思うんだけど、順調に上手くいかない感じで進んでいる。

 

ほとんどの人たちが、自分の能力を発揮できずにウジウジして、鳴かず飛ばずに終わるんですよね。

 

私はそういう「売れない役者」とかそういう人の相談をよく受けます。そういう、こだわる必要がないところにこだわって上手くいかないというのが面白くて好きです。」

 

青木U平先生からも、魂のこもったイラストをいただきました。

 

 

 

 

 

 


第6位『SPY×FAMILY』は、コミックサロン「G.I.F.T」店長・森本高司さんと株式会社ミリアッシュ代表の竹谷彰人さんのペアがプレゼンを行いました。

 

 

左:竹谷彰人さん 右:森本高司さん

 

森本:良いマンガですよね。映画『レオン』や『万引き家族』のような、かりそめの家族の物語です。もうすでに、ブレイクしていると言えると思います。

 

竹谷:最新話では、すごい好きなSE(サウンドエフェクト)がありまして「どたんこどたんこ」という効果音がありまして、重量感と可愛さを表現してるスゴイ表現だと思い、すぐにツイートしました。

 

 

第5位『王様ランキング』は、東京ネームタンク・マンガスクリプトドクターのごとう隼平さんがプレゼンを披露。

 

 

 

 

――主人公のゴッチ王子は喋れません。喋れないのにお話は進みます。マンガは「間」が重要な表現方法です。感情移入はその「間」を通して行われ、昔はそういう作品が多かったのですが、最近の主人公は良く喋るので「間」をとらなくなりました。

 

この作品は全く喋らない主人公が何を考えているのか想像する余地があります。

ずっと彼の気持ちを想像し続け読み続けると、最後に上手くそこを表現してくれて「そうだよねー」と心底思える感情体験を味わうことができます――。

 

 

第4位『チェイサーゲーム』では、マンガ新聞史上初「レビュアー&作品原作者&登場キャラ」である松山洋さんが登壇。

 

 

 

作画の松島幸太郎先生も会場に駆けつけてくださいました。

 

さすが松山さんの流暢なプレゼン! 完璧! ……と思ったら、堀江・佐渡島両氏から作品のダメ出しという名の愛すべき応援を食らいまくり、ちょっと落ち込みながら降壇した松山さんもなかなかに印象的でした。イベント後は松山さん・松島先生の即席サイン会も行われました。


松島幸太郎先生から、イラストをいただきました!『チェイサーゲーム』の主要キャラが勢ぞろいのイラストに受賞を喜んでくださった気持ちが溢れています。

 

 

 

 

 

第3位『チェンソーマン』のプレゼンターは、ナンバーナイン代表・小林琢磨さんです。また、ここからTop3のプレゼンにはゲストとして担当編集者さんにもご登壇いただくことに。

集英社の林士平さんを交え、『チェンソーマン』への愛情をシャウト!

 

 

左:『チェンソーマン』『SPY×FAMILY』の編集者、林士平さん
右:レビュアーの小林琢磨さん

 

 

小林:このマンガの面白さを説明するのは滅茶苦茶むずかしいです。しかも担当編集者の前で(笑)。この漫画は唯一無二のマンガです。シーンや主人公のキャラクターが独特です。主人公には全く憧れません。おっぱいを揉むために戦う主人公。他にない作品です。


佐渡島:この作品は、初めてネットに出たときもとてもバズりましたよね(約9万RTとのこと)。林さんはバズる作品を作れるようになったのは何が変わりましたか?


林:アラみたいなものを潰せるようにはなりました。潰し過ぎてしまうと面白くなくなるのですが……。


堀江:ネットの影響力が上がって、雑誌の影響力は下がり、ますますこうした作品が伸びていきますね。

 

 

 

第2位『あせとせっけん』のプレゼンターは佐渡島庸平さん! 編集者はモーニング編集部の鈴木塁斗さんです。

 

 

 

 

佐渡島:あせとせっけんは、男性女性両方の欲望をしっかりとかなえてあげてるマンガで、アプリの中で読んでもらうためにも、エロ過ぎないようにちょうどいい感じにやらしいんです。昔の作品に良くあった、スムーズに恋愛が進み、悪い人も出て来なくて、トラブルは基本自分たちの問題で、それを解決していくと。とにかく、読み手をスムーズに楽しませる作品です。

 

鈴木:最初は女性向けのアダルト作品として始まりました。これをモーニングの読み切りで出したら、人気が出たので連載につながりました。

 

堀江:モーニングっぽくないけど、面白いよね。そういう雑誌とは関係なしに売れていく作品が、SNSを通じて、広がっていくと良いなぁと思う。

 

作者の山田金鉄先生からこんなに可愛らしいイラストをいただきました! 女性ファン歓喜!

 

 

 

 

第1位『裸一貫! つづ井さん』のプレゼン担当は、マンガ新聞最年少レビュアーのコヤマさん。

この『裸一貫! つづ井さん』は、今回のTwitter投票において総票数の約3分の1を得票する大人気ぶりでした。

 

 

 

コヤマさんは、星野源さんが好きすぎて「星野源が結婚して子供ができてそれをラジオで話題にする」という妄想を暴走させたまま「ラジオ台本を書いてLINEで友達に送る」までやらかして、その友達から塩対応されるというエピソードで掴みを固めます。

 

普段の行動から、同じ「推しがいる人間のひとりとして、つづ井さんのプレゼンが出来ることを光栄に思う」と述べ、推しがいる毎日、尊さを実感できる日々の幸福を来場者の皆さんに語りかけました。

 

マンガ新聞大賞授賞にあたり、『裸一貫! つづ井さん』担当編集者の白川恵吾さんに来ていただきました。

 

 

 

 

白川:実は私はオタクではないので、こうした新しい世界があるのですねと、新しい世界を見せていただく気持ちで作品を見ています。

 

堀江:マンガ新聞らしい、多様性のある大賞作品で良いと思います。

 

佐渡島:この作品はどんな打合せするんですか?

 

白川:最近どうですか~?みたいな(会場笑)

 

堀江:最近モーニングで吉本浩二さんの『定額制夫の「こづかい万歳」』という作品も始まったんですが、そういうこれからAI社会で職が減ってミニマム化していく社会の中で、限定された中で楽しく生きていくという流れがあると思うんですよね。千ベロという言葉も流行ってるしね。世相を表したマンガはもっと出てくるでしょうね。

 

つづ井先生からはこちらのイラストをいただいきました!

 

 

 

 

 

授賞式のもようは後日動画で公開の予定です。

 

今年も多くの方にご協力・ご尽力いただき、盛会にて終えることができました。参加者や登壇者のみなさんにご満足いただけたら幸いです。

みなさま、誠にありがとうございました!

 

 

 

※講談社の鈴木塁斗さんのお名前に誤記載がありました。訂正し、お詫び申し上げます(2020年2月15日)

 

 

マンガ新聞編集部

 

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