TOP > ゲーム > 楽しんでいるヤツが一番強い! 『AR/MS!!(エーアール・マルチプルサヴァイヴ)』

楽しんでいるヤツが一番強い! 『AR/MS!!(エーアール・マルチプルサヴァイヴ)』

はじめに ARとVR

 

最近、AR(拡張現実)という言葉をよく聞きませんか?

VR(仮想現実)となにが違うの?

両者の違いとしては『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の冒頭にすごくわかりやすい説明があるのでそれを観て……あっ、ごめんなさい、ちゃんと説明します。

 

VRというのは、コンピューター上で世界を作り、そこに入るような体験ができるものです。

ゲームの中に入るイメージですね。

 

逆にARは、現実にコンピューターで作った映像を反映させます。

わかりやすいのが『Pokemon GO』で、あれはスマホに映る現実の景色のなかにポケモンが現れるものです。

 

前置きはこれくらいにしまして、『AR/MS!!』(エーアール・マルチプルサヴァイブ)の紹介に参りましょう!

 

 

AR/MS!!(エーアール・マルチプルサヴァイヴ) (1) (MeDu COMICS)
著者:祐佑
出版社:ジーオーティー
販売日:2019-01-31

 

1 ジャンルごちゃまぜ拡張現実サバイバル

本作では、AR技術によって、なりたい姿を自分に投影できます。

いわばデジタルのコスプレと言えるでしょう。

そのなりきった姿でサバイバルゲームをするというのが本作の骨子であり、作中で「AR/MS」と呼ばれる遊びです。

 

個々人の趣向で姿は違うため、特殊部隊隊員鎧騎士と戦ったり、獣人ブリーフ一丁の大剣使いが襲いかかってきたりと、バリエーションに富んでいます。

 

主人公・日向向日葵(ひむかい・ひまわり 通称:ヒマワリ)魔法少女が大好きで、憧れの魔法少女になれる「AR/MS」に興味がずっとあったものの、勇気が出せずに始められずにいました。

高校入学を期に、AR/MS部に入ろうと決意します。

 

しかし、やっぱり勇気が出せずにまごまごしていたところ、その背中を押したのが、同じくAR/MS部に入部希望の少年、朝凪春一(あさなぎ・はるいち)空海貞純(からうみ・ていじゅん)でした。

背中を押したというか、沼に引きずり込んだというのが近いかもしれません。

 

3人が入学したのは、新興の強豪校。

入部早々、やったみたほうが早いとばかりに、即席でチーム分けをしていきなり試合が始まります。

初心者であるヒマワリですが春一と貞純がサポートにより、

ついに憧れの魔法を放ち――

 

敵を森ごと焼き払いました。

 

 

2 やべーやつら

これは貞純が油や爆薬を仕掛けまくっていたのが原因でしたが、他の部員たちにはわかりません。

ヒマワリのなりきりぶりがあまりに仕上がってたこともあり、とんでもない新人が入ってきたと大騒ぎ。

一躍、やべーやつとして名を上げてしまいます。

 

これには部長の鳥甲(とりかぶと)も、自分のチームに欲しいと熱烈な勧誘。

一方の本人は過大評価だと思っているので、断ろうとするもすれ違い、チームを侮辱されたと勘違いした部長の地区大会準優勝チームと勝負することに……!

 

部長は戦乙女とも評される話が通じないパワータイプかつ、サラッと超高等技術を使いこなす怪物。

そのチームは、どう見ても成人なマッスル副部長に、ちびっ子クールビューティなクリちゃん先輩ら猛者ばかり。

 

 

ヒマワリの頼みは春一と貞純。

ですが、彼らはハイレベルなバーサーカーと腹黒策士(しかも二人とも全く強者の自覚が無い)であり――

 

ええ、まぁみんなやべーやつですね!

そんなやべーやつに囲まれ、むしろやべーやつ筆頭だと勘違いされたヒマワリは、果たしてどうなっていくのか?

それが本作の見どころのひとつです。

 

また、さまざまなキャラクターたちが理想の姿になりきりながら戦っていく本作は、根底に優しさが満ちています

端的に言えば、楽しんでいる人の肯定です。

AR/MSガチ勢の部員らが、エンジョイ勢の部員たちに配慮して、自分たちは本流ではないと話すくだりは、どんなジャンルにも通ずるいたわりの心だと思います。

なりたい自分になれる世界は人間賛歌でもあるのかもしれません。

 

まとめ

個性豊かで顔芸表情豊かなキャラクターたちは、読めば読むほど味が深まりますし、展開や設定も綿密でどんどん楽しくなっていきます。

そして部活の枠を超え、やべーやつもどんどん出てきます。

本作は現在もComic MeDu連載中ですので、今後の展開からも目が離せませんね!

予告カットにあったマグロ持った紳士がいつ出るのかも。

 

私はゲーム会社で働く人間として、AR/MSの設計思想に非常に共感しています。

最後に、それを端的に表した作中の言葉でシメたいと思います。

 

なりきって楽しんだもん勝ち!

 

 

 

このレビュアーのほかの記事

■ 九十九買え! 『アイドルマスター SideM』全コミカライズ作品レビュー!

■『アイドルマスター ディアリースターズ』&『アイドルマスター ミリオンライブ!』全コミカライズ作品レビュー!

■『アイドルマスター』765プロオールスターズ全コミカライズ作品レビュー!