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もしかして(×2)学校で習った歴史は“嘘”だったかも?「本能寺の変」の真実を追う『信長を殺した男』

日本史上最大のミステリー「本能寺の変」。

 

今も多くの謎が残されている大事件ですが、日本人には伝えられなかった「織田信長」の最期の言葉が、スペインにある世界遺産・王立エル・エスコリアル修道院に保管されている『日本王国記』(アビラ・ヒロン著)に記されているという。

 

予は 予自ら死を招いたな(私は私の死を自ら招いたな) / 織田信長

 

そしてその言葉をイエズス会の宣教師に伝えた信長の護衛は、さらにこう発言していたという。

 

本当はあの日「本能寺」で……別の男が殺されるはずだった / 彌介(ヤスフェ)

 

1582年(天正10年)6月2日、天下統一を目前にしていた信長を本能寺で殺した男「明智光秀」について、私たちが学校で習ったのは「主君への怨恨が理由で謀反を起こした逆賊」という内容でしたが、もしそれが〈ある男〉によって書き換えられたものだったとしたら……?

 

ちょっと意味深な前置きになってしまいましたが、今回オススメするのは「別冊ヤングチャンピオン」で連載中の作品『信長を殺した男』です。

 

 

本作のあらすじと見どころ!

たくさんの人の命がゴミのように散っていた戦国時代。

 

主君と祖国を失い、妻子に辛い流浪生活をさせてしまっていた光秀は、無力な自分への怒りと悔しさを胸に心身を磨き続けていたが、ある日、天下泰平の化身「麒麟」の覇気を纏った信長と出会う。

 

信長の家臣になった光秀は、信長とであれば争いのない世を築けると信じて粉骨砕身に働くが、天下統一が近づくにつれて非情になっていく信長と次第に意見がぶつかるようになっていく。

 

信長に不信感を持つ家臣が増えるなか、それでも光秀は信長を信じようとするが、信長の「企て」について意見が割れ、二人の関係に決定的な亀裂が入る。

 

そして、運命の天正10年(1582年)6月2日の「本能寺の変」に物語が集約していく……。

 

 

本作は「明智光秀の子孫」と伝えられている人物が、先祖のことや「本能寺の変」の真実を知るために行ってきた歴史の調査結果が原案になっているため、ストーリー展開については私たちが学校で習った内容と同じものもあれば、全く異なる新しい解釈もあります。

 

例えば「本能寺の変」が起きること自体は歴史どおりなのですが、そこに至るまでの光秀と信長の信頼関係の構築と崩壊の過程、そして羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)や徳川家康といった天下の覇者たちの描写については、原案者ならでは解釈が入っており、そこが本作の見どころです。

 

そもそも、学校で習う歴史には100%の根拠の裏付けが無いものもあり、そういうものは「今見つかっている資料の中で信憑性が高い説」が使用されているため、今後の調査や研究の結果によって教科書の内容も更新されていくようです。

 

そう考えると「もしかしたら本作の内容が真実かもしれない」ですし、仮にそうだったとしたら「激アツだなと思う展開」が本作にはたくさん詰まっています。

 

本作のような漫画がたくさんの人に読まれ、そこから色んな議論が生まれることによって、今後の歴史の調査がさらに活発になっていく……。

 

もしかしたら、それが「真実に繋がる道のり」なのかもしれませんね。

 

コミックスも刊行! 今後の展開に注目!

予は 予自ら死を招いたな(私は私の死を自ら招いたな) / 織田信長

 

信長の最期の言葉の「真意」とは……?

本能寺で殺されるはずだった「別の男」とは……?

歴史を書き換えた「ある男」とは……?

そして、光秀とは「どんな男」だったのか……?

 

 

本作は現在コミックス第6巻まで発売中で、最新刊ではついに「本能寺の変」が勃発します。

 

毎話続きが気になってしかたない構成なので、これを機に「最初から読もう!」という方も、一気に最新刊まで追い付けると思いますよ。

 

さらに、2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』では光秀が主役なので、予習もかねて本作を読んでおけば、そっちも120%楽しめること間違い無しですね。

 

400年以上の昔、皆さんのご先祖様が生き抜いた戦国時代のロマンを、ぜひ本作でお楽しみいただけたら嬉しいです。

 

 

 

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