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負け犬だけどOnce Again『オールラッシュ!』は挫けそうな僕らに寄り添う物語

誰にだって夢はあります。

夢は見るだけでは叶いません。憧れて憧れて、苦しんで苦しんで、足掻いて傷ついて、それでも届かないことがあるってことも、大人は知っています。

 

今、もう諦めてしまった人も夢を見ることすら忘れてしまった人も、これからの夢に燃えている人もいることでしょう。

 

けど悲しいかな、報われない努力のほうが多かったりするのが現実なんですよね……。

それでも諦められないのは、一時とはいえ夢を見てしまったから。

足りないものがあっても、報われなくてもそれでも足掻く、そんな人の物語はなぜかいつも心を打ちます。

例えばこんな作品。

 

 

 

 

主人公の波野は映画監督を目指す若者。

今は助監督だけれども、夢見るのはアカデミー賞。

 

でも現実はもちろんそんなに甘くはなくて、助監督は助監督でも立ち位置は下の下、下から数えた方が早いくらいの下っ端スタッフが今のポジション。

 

周りには結果を出している人もいるし、下の世代からも才能あふれる人材が出てきています。

 

苦しいことのほうが多いし、誰にも理解してもらえない。

同じ夢を見てた仲間もいつの間にか少なくなっている。

一体何のために続けているのかなんて迷いはしょっちゅう。

でもそんな苦悩の先に見る景色はいつも美しい。

 

その一瞬のために生きているのかもしれないし、その一瞬があるから生きていけるのかもしれない。

 

この作品の主人公は『夢を持って生きる若者』。なんていうとマンガの主人公ぽいですが、実際は熱意も努力も実績も、ハッキリ言っちゃえば中途半端。

多くのマンガ作品では努力が報われてますが、本作では主人公が上手くいくこともなく、報われることもなく進んでいきます。

カッコいい要素なんて欠片もないし、大きく成長するわけでもないし、淡々と進んでいく物語は、僕らが暮らす日常を切り取った映像みたいです。

 

映画は大体2時間弱の物語。

 

その中にワクワクやドキドキが詰まっていたり、今や昔の何時かの自分に寄り添ってくれるような作品もあれば、涙する作品もある。なかには怒ってしまうくらいつまらない作品も。

そして誰かの人生を変えちゃうくらいの力を持った作品もある。

 

だからこそ、それに魅せられちゃったその2時間の中に自分たちの面白いを描かずにはいられないんでしょう。これはきっとマンガも一緒。

 

 

 

 

本作はこの2巻をもって完結の短編作品。

非常に読みやすい作品となってますのでオススメです。

 

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