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おんなの脳みそはこうなっている!BLの世界を徹底的に考察する『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』

人気作品は必ずBLに昇華する

 

ドラマ「きのう何食べた?」に激ハマりしてます。

色物という扱いでもなく、自然なカップルとして描かれているところも好感度が高いですよね。

主役ふたりのやり取りには癒されるし、山本耕史も梶芽衣子も、演技派で絶妙。少女マンガ界のアイドルだったはずのジルベールも、原作とのギャップがたまらなくおかしい。

 

とはいえ、ガチなBLの世界は、あまり詳しくありません。

先日、腐女子ともだちに「まんだらけ」に連れて行ってもらい、詳細にBLの世界を紹介してもらいました。

「一般的に人気の出ている作品で、BL同人誌になっていないものはない」といっていて、コーナーを見るとホントに思いつく作品すべてがBL化されているようでした。女子たちの愛の深さと妄想力を実感します。

 

BLカフェに行ってきた

 

で、そんな腐女子と一緒に、「BLカフェ」なるところに行ったんですよ。執事カフェとかメイドカフェといったやつの系列と同じで、カフェに入ると、イケメン男子たちが接客してくれるんです。

 

ところが……! このお店、BLが何たるかがまったく分かってない! いや、BLに造詣の深くない自分が「何たるか」などと言うのはおこがましいんだけど、素人が見てもわかる!

 

まずキャラ設定が甘い。

陰キャなのか陽キャなのかもわからないし、メガネもクールもいない。BLなのにスタッフ同士のイチャイチャは見られないし、腐女子と2人で「BL舐めんな」「俺らで完璧なBLカフェを作るぜ!」と息巻いて帰ってきました。

 

では「完璧なBL」ってなんでしょうか。

答えは『絶対BLになる世界 VS 絶対BLになりたくない男』にたっぷり答えがあります。

 

 

BLあるあるネタで腹筋が崩壊寸前

 

主人公の男子は、BLの世界に住む巨乳好き。設定からしておかしい。

リアルでも自分の周りの世界に違和感を持ってしまい、生きづらさを感じている人は多いと思うけど、彼も同じ感じで、BLの世界に戸惑っています。

はい、読めば腹が何度もよじれて腹筋が鍛えられます。声出して笑えるので顔筋も鍛えられるかな。

 

ストーリーは、数ページのひとネタマンガなんだけど、そこでBLマンガにありがちな展開を、あれやこれやと客観的に主人公が突っ込んでいきます。

 

「イケメン比率が異様に高いのに、その割の顔の造りがあやふやな女子達」

だいたい、乙女ゲーの女子キャラも顔はあやふやで、よく見えません。女性向けあるあるです。

 

「やたらと中性的な名前の男子が多い」

雛沢はヒナ、幹雄はミキ、南田はミナミ、鈴野はリン、モリカワはリカ……。マキで真木、サクラで佐倉など、女の名前かと思ったら名字だったパターンも存在する。名前に凝るのも女性向けあるあるです。

 

寒い季節には、ターゲットの男子が教室に入ってくるやいなや「心なしか頬がほてってる、呼吸も荒い、肌寒くないのに薄く汗もかいていて目も潤んでる」と特定の人物達が脅威の診察力を発揮する。でも、モブ(主人公)がどんなに体調悪くてもオールスルー。

 

と、これでもかこれでもかと、BLあるあるネタをぶっ込んできます。腐女子じゃない自分でも、少女マンガ脳があるから、こういうのはめっちゃわかるんです。共通点はすごく多い。

 

そして、読み返してみるまで気付かなかったけど、なんと主人公の男子は名前が出てきません。

 

BLの世界でまったくモテずに周囲の男子から無視し続けられる主人公だけど、ホント徹底したモブっぷり。主役なのに。

(昔のマンガ入門的な本には「主人公の名前はなるべく早めに出しましょう」って書いてあったけどなあ)

 

BL好きにはもちろん、少女マンガ脳の持ち主、女心を知りたい男性達にもお勧めです。