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エロ本ゲットの青春譚は、衝撃の結末へと向かっていく。傑作SFミステリ『外天楼』を今改めて紹介!

はじめに

石黒正数先生!『天国大魔境』の「このマンガがすごい! 2019 オトコ編」第1位おめでとうございます!

今回はそれを(勝手に)祝して、石黒先生の傑作短編集『外天楼』を紹介します。
記事タイトルに「今改めて」って書いてますが、これには意図があります。

この作品、Googleでおすすめのマンガ短編集とか調べると必ずと言っていいほど名前が挙がります。それくらい名作です。

なので「今さら自分が紹介するまでもないか‥‥」という思いも無きにしもあらずですが、

「何度でも紹介したくなるくらいの名作!」ってことで筆をとった次第です。(筆?)

 

どんな作品?

外天楼と呼ばれる建物にまつわるヘンな人々。エロ本を探す少年がいて、宇宙刑事がいて、ロボットがいて、殺人事件が起こって……? 謎を秘めた姉弟を追い、刑事・桜場冴子は自分勝手な捜査を開始する。推理が解き明かすのは、外天楼に隠された驚愕の真実……!? 奇妙にねじれて、愉快に切ない――石黒正数が描く不思議系ミステリ!!

自分はココが好き


▼コミカルな序盤中盤、からの衝撃のラスト


殺人事件など起こりますが、基本的にギャグ多めのコミカルな内容が続きます。
…が、そこからラストにかけての怒涛の展開。

序盤で独立していた1話1話が一気につながり、登場人物たちの謎が解き明かされていきます。

構成の妙はもちろんですが、「基本的に全話それぞれが面白い」のも凄い。

ド偏見ですが、「ラストで驚愕!」みたいな話って、伏線張ることに注力しすぎてラスト以外の部分があんまり面白くないものも一定数存在する印象です。

しかし、『外天楼』は全話が面白い。

それぞれ独立した1話として読んでも、全体の流れで読んでもそれぞれ違った魅力があります。

 

▼少しダークなSF要素


『外天楼』の世界ではロボットが人間社会に溶け込んでいます。


最初は労働力の一助として扱われることの多かったロボットですが、
技術開発が進み、より人間に近い感情やビジュアルを持つようになります。

感情を持ったロボットに人権は認められるべき?

女性型ロボットはポルノ規制すべき?

などなど、技術革新ゆえの社会の摩擦も物語に大いに絡んできています。

「人とロボットの共存」というか、そういうテーマが好きな人も楽しめるかもしれません。(唐突に『AIの遺電子』を思い出した……。)

 

こんな人にオススメ


・短期完結の名作漫画が読みたい人

・ちょっとダークなSFが好きな人

・藤子・F・不二雄先生の「すこし・ふしぎ」な短編集が好きな人

・星新一先生の著作を好んで読む人

などなど

 

おわりに


以上、ざっくり『外天楼』の紹介でした。

中学生たちのほとばしる性欲と情熱は一体どこへ収束するのか。

結末はぜひアナタの目で確かめてください!

外天楼 (KCデラックス)
無料試し読み
著者:石黒 正数
出版社:講談社
販売日:2011-10-21