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うそ!オレまさかのアスペルガー!?あなたは自分は違うと思っていませんか?『毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で』
毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で
著者:沖田 ×華
出版社:ぶんか社
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アスペルガー症候群とは発達障害といわれる自閉症スペクトラム障害のひとつで、社会性やコミュニケーション、想像力に支障をきたします。

その一方で「優れた記憶力と豊富な知識」を持つと言われており、得意なジャンルには強いこだわりと質の高いアウトプットを発揮することも少なくありません。

 

例えば、イギリスの歌手でNHK『紅白歌合戦』にも出場したスーザン・ボイルさんはアスペルガー症候群と診断されたことを告白、経済評論家の勝間和代さんもご自身を典型的なADHDだとカミングアウトしました。

また、学習障害の分野ではトム・クルーズやスティーブン・スピルバーグが、失読症・難読症の「ディスレクシア」であること公表しています。

 

このように外見からは障害があるとはわからない、また本人自身も自覚がないのがアスペルガー症候群や発達障害の特徴であるそうです。ほんわかしたマンガの間にアスペルガー症候群や注意欠陥/多動性障害がどのようなことかがわかるエッセイが挟まれて、親しみとともに理解が深まります。

 

 

©沖田×華/ぶんか社

 

©沖田×華/ぶんか社

 

©沖田×華/ぶんか社

 


どうも自分は周囲の人と何かが違う、と感じるとき、この作品に描かれているアスペルガー症候群の人に見られる特徴を自分の行動に当てはめてみると該当することもあります。

周りの人と違うのが自分の性格だと思っている人(特に血液型による性格だと思ってる人)や空気を読むことが苦手な人、物忘れが多い人やスケジュール管理が苦手な人は、巻末にあるチェック表を一度試してみてください。

 

僕自身、このマンガを読んでいて、「え! これアスペルガーの特徴だったの⁉」と思うようなことも多く、自分にも当てはまる点を感じながら、他人事だと思えないほど集中して読み進めました。

 


もちろん、アスペルガー症候群の診断は専門の機関で専門家が診察や検査を経て、総合的に診断しますので、このチェックリストだけで判断してしまってはいけませんが。

 

しかし、自覚症状がない人が多いことが特徴なので、「自分はアスペルガー症候群だったんだ!」と知ることで、今まで悩んでいた人間関係のこじれや生きづらさの原因が分かり、スッキリして受け入れることで前に進むことができる人も多いのもまた事実なのです。

そうした気づきをユーモアとともに与えてくれる作品です。

 

 

(レビュアー:佐保 祐大)