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完結してからもなお愛くるしいヲタクたちの青春漫画!『げんしけん』

高校生から読み続けていた漫画も、いつかは完結してしまいます。

当時、まだまだ続くと思っていた漫画が完結したときは、心にぽっかり穴があいて塞がりませでした。

 

今回はそんな漫画の思い出を振り返りつつ、お送りしたいと思います‼

後半では、私の大好きなキャラクター“斑目”の魅力ランキングもありますので、ぜひお楽しみに☆

 

ご紹介する漫画は『げんしけん』『げんしけん二代目』です。

 

 

げんしけん(1) (アフタヌーンKC)
著者:木尾 士目
出版社:講談社

 

 

『げんしけん』はまさに私の青春漫画!

青春というと、中学校や高校が舞台というのが主流かと思いますが、今回舞台となるのは大学のサークル。

“現代視覚文化研究会” 略して”げんしけん“。

アニメや同人誌、ゲームなど幅広いジャンルの感想をみんなで言い合おう♪といったとってもゆる~い大学サークルです。

 

漫研があっても、漫画が描けるわけでもないし。

ゲームの公式大会に出場できるほど強いわけでもないし。

 

といった面々が、たまり場的な居場所として日々集まってはのんびりヲタライフを満喫しています。

アニヲタ、ガンプラヲタ、コスプレ衣装ヲタ、などなど各々が好きなことを探究する、それが「げんしけん」なのです‼

 

 

©木尾士目/講談社

 

 

主人公・笹原完士はヲタクとして大学デビューを果たすべく、ここ、「げんしけん」を訪れます。

マイペースな性格の笹原としては、アットホームで自分の好きなことに夢中になれる環境がとても心地よく、先輩たちの非体育会系なノリも好きになれそうでした。

 

斑目先輩は軍曹口調で仕切りたがりですが、空気は読まないのがモットー。

理論的な考察や分析を好み、「想像機能を駆使した抽象記号からの連想(二次元萌え)」や「記号を肉欲対象へと脳内補完するための精神活動(性欲処理としての利用)」を力説するウザさっぷりです。

 

田中先輩はコスプレ衣装を作るのが得意。

コミフェス(コミック・フェスティバル)ではコスプレ撮影も行い、FUKUROUの名で通っています。彼のすごいところは見ただけで女性のスリーサイズがわかるところ。え‼ きもい⁉⁉笑

 

久我山先輩はぽっちゃり体型で、部室ではいつも微妙~な落書きしています。

 

こんな先輩たちに連れられて人生初めて、「同じ穴のムジナ」(同人誌などを売っているショップ)に行った笹原。

作中に実在しそうなお店やアニメの名セリフなどがたくさん出てくるのも、この作品の魅力のひとつです。

 

同人誌を買うのが初めての笹原は、何を買ったらいいのか迷っている時、斑目の男気を見ます‼

なんと値段を見ずに欲しいものを欲しいだけ買うのです! これぞ大人買い。その後の食費は切り詰めればいいというヲタクの常套手段ですね!

頼もしい先輩の背中を見て、笹原も徐々にタガが外れていくのでした。

 

そして、笹原と同じく入会したのが金髪イケメンの高坂くん。

歩いてるだけでナンパされるイケメンが「げんしけん」なんかに⁉とメンバーが訝しんだものの、彼のゲームの腕前や知識量は公式戦優勝レベル。まさにヲタクの中のヲタク!

 

ガールフレンド相手でも格闘ゲームでボッコボコにする空気の読めなさはある意味、斑目よりも女心がわかっていません!笑

そんな高坂の気を引こうと奮闘する彼女・さんの渾身のコスプレがこちらです。↓

 

 

©木尾士目/講談社
ぷよぷよのコスプレというとそれは”ぷよ”だよとツッコむ高坂。

 

 

もう可愛すぎて涙が出てきます。

 

高坂の天然っぷりは桁外れ。「げんしけん」メンバーが遊びにきているにも関わらず、非ヲタの咲さんを呼んで、何の問題もなくみんな一緒に遊べると思っている。

 

さすがの「げんしけん」メンバーもドン引きしながら気を遣い、撤退したわけですが、“一般人の彼女、俺らと同じ部屋にブチ込むなよな”という名言が生まれました。

 

 

秋には帰国子女のヲタ女・大野さんが入部、「げんしけん」に新しい風が吹き始めました。

彼女はコスプレヲタクで、衣装担当の田中さんとすっかり意気投合。

 

初めてヲタ女を見た咲さんは興味深々です。

「女ヲタクの家ってどうなってるのかな?」と突撃お宅訪問ならぬヲタク訪問‼

ここで大野のぶっちぎりの趣向を目の当たりにするわけですが、それは本編でお楽しみください。

 

これを機に、徐々に咲さんに心を開く大野。

咲さんは、ふたりだけの時間を作るために、一刻も早く高坂には「げんしけん」を辞めてほしいのに、大野に気に入られてしまったため今度は咲さんが一緒にコスプレをせがまれる毎日になります。

 

咲さんは高坂のことが好きな、ただの一般人です。

弱みを握られて「げんしけん」に入会しましたが、全然ヲタクではありません。

なんならヲタクをバカにしています。

 

が、高坂にヲタクを辞めさせるのは無理なので、しぶしぶ「げんしけん」に通い、高坂との時間を確保しているのです。

 

咲さんは夏コミ(コミック・フェスティバル)にも行くはめに。夏の暑さと、ビッグサイトまでの人の多さに圧倒され、駅に着いた時点で初回は挫折しましたが、その後も何回かチャレンジしていて健気だなぁ可愛いなぁ、とニヤニヤしてしまいました。

 

 

©木尾士目/講談社
高坂を追って夏コミ会場まで来たものの、結局みんなについていけずはぐれた咲と笹原妹。

 

 

ヲタクと付き合うとはどういうことか、という問いに対して“同人誌イベントなどの発売日には家にはいかない”という咲さんなりの配慮をみせていました。

 

しかし、夜の営み中に深夜アニメが始まるとポジションがバックに変わる習慣について「げんしけん」メンバーに相談するあたりそれなりの必死さを物語っています。

これはヲタクと付き合う問題というより「高坂デリカシーなさすぎ問題」だと思いますけどね!

 

 

THE ヲタクの斑目は、そんな一般人の咲さんと幾度となくバトルを繰り広げます。

 

真正面から向かってくる咲さんに、女性と対等に会話をしたことのない斑目は、どんどん惹かれていきます。

 

しかし、咲さんはイケメン高坂の彼女。

自分の恋心に気付いたからと言ってアピールできるはずもなく、陰ながらお慕い申しております状態がなんともリアルで愛くるしいのです。

 

 

©木尾士目/講談社
意識し始めてから初めて二人きりというシチュエーションに戸惑い、話しかけるかどうかを脳内ギャルゲーに置き換えずにはいられらない斑目。

 

 

ヲタクくさい服装について咲さんから喝を受けた『斑目、服を買う!』では、手に汗握るものがありました。

 

 

©木尾士目/講談社
メガネを変えた斑目に、他の部分も気を遣うように勧める咲さん。

 

 

初めて入る服屋というだけでドキドキするし、それまでオシャレなんて気にもとめなかった男性が、好きな女性に応えるために頑張る姿は応援せずにはいられません。

 

 

©木尾士目/講談社
初めてのお店にビビるも、同人誌やゲームを買うのと一緒だ!とフリ切れた斑目。

 

 

後半は主人公であったはずの笹原よりも、私の中では斑目中心のストーリーで展開していきます。

時代の流れなのか、年々女子会員が増え、非ヲタの咲さんが顔を出すだけのむさくるしいサークルだったはずの「げんしけん」は、女子が会長を務めるまでになり、ヲタ女たちのたまり場と化していきます。

 

その中でもイジリ甲斐のある斑目は最高のご馳走、総受けとまで言われ、みんなから愛される存在になりました。

その姿がもう可愛くて可愛くて!

あぁこういう人いる~!! という絶妙にリアリティのある童貞で、気付けば斑目への愛くるしさはもう止まらないのです!!!

 

そんなところに惹かれる女子たち(男の娘含む)が、斑目を取り合うという斑目ハーレムまで展開される始末。
正直、斑目にハーレムなんていらないよバカ!! 

 

なに女の子を選ぶ側の立場になってんだよ!

という気持ちも大いにありましたが、大好きな斑目がここまで愛される存在になったかと思うと、初めてバレンタインデーにチョコをもらってきた息子を持つ母親の気分です。

 

 

©木尾士目/講談社
初めてのモテ期に戸惑う斑目。

 

 

いつから「げんしけん」は斑目応援漫画になったんだか……。え? なってない? そんなまさかぁ。

 

今回は初代「げんしけん」メンバーを中心にお届けしてまいりましたが、続々とキャラの濃いメンバーが入会していきます。
各自お気に入りのキャラが出てくると思うので要チェックですね! とくに二代目から出てきた男の娘・波戸くんは超美少女、男性人気は間違いないでしょう。

 

さてここからは私の大好きな斑目の魅力もっともっと知っていただきたく、ランキング形式でお届けしたいと思います。

お付き合いください(‵・ω・’●)ノ

 

斑目愛が止まらない! 私のTOP5

 

☆第5位☆ なんだかんだ気遣いができる斑目

 

田中に教わりながら初めてのガンプラを作る笹原と大野。
ガンプラをただのオモチャ呼ばわりした咲に対して、いつも穏やかな田中がガンプラへの想いをキツイ口調で熱弁。

 

咲はいてもたってもいられなくり、部室を後にします。
そこでやっっっっと軽ーい感じで様子を見に来た斑目にキュンとしてしまいました。

 

©木尾士目/講談社

 

 

☆第4位☆ 謎のキャラ作り

 

初期の斑目はとにかく論破、論破、論破という感じで、相手の気持ちよりも自分の信じるものが大切! といった感じ。大人げないなぁと言わんばかりのメンバーたちに、上から目線で自分はそういう生き物だ、とキャラ付けしているのでした。

 

 

©木尾士目/講談社
©木尾士目/講談社

 

 

☆第3位☆ ハーレム状況に悶える斑目

 

いつの間にかモテ期が到来!
いままでモテたことのない斑目はどう立ち回ればいいかわからず、ハーレム状況をいまいち楽しめずにいるところがなんとも可愛い!


アニメの主人公たちに感心しつつ、自分が今まで避けてきた「恋愛」という戦場に、対処しきれない不甲斐なさを噛みしめるのでした。

 

 

©木尾士目/講談社
©木尾士目/講談社

 

 

☆第2位☆ 未練タラタラのくせに行動に移せない斑目

 

咲さんへの想いを自覚しつつも、後輩の彼女にアピールできるほど対人スキルもないし、いざこざとか面倒なことはしたくない。

第一、ヲタクの自分に彼女ができるなどありえないと思っていました。

高坂はゲームヲタクだけど、なんせ顔が超イケメン。あれは論外
 

イケメンの彼女で非ヲタの咲さん。手の届かない存在だからこそ諦めがついていたのに……と思いつつも、諦めることも行動に移すこともできないチキンっぷりが何とも愛おしいのです。

 

 

©木尾士目/講談社

 

 

また、卒業しても昼休みに部室に遊びにくる斑目。

 

職場が近いし、落ち着くから、なんて言ってるけど、本当はそれだけではない恋心を秘めているのがリアルでいいですよね。

 

©木尾士目/講談社

 

 

☆第1位☆ 咲さんへの恋を自覚して人間味あふれる斑目

 

メンバーたちも、斑目が咲さんに思いを寄せていると思いつつも、野暮なことは口にしないできました。
その結果、恋愛経験のない斑目が自分の恋に気付いたときの照れっぷりが可愛くて大好きです!

 

もう顔を真っ赤にして気負いながら”きみ”とか言っちゃっているあたりが童貞くさくていいですよね!

 

ちなみに吹っ切れない斑目に対して、もういっそ風俗でもいけば? という誘い対しての返しがこちら↓

 

 

©木尾士目/講談社

 

ぷくーーーーっじゃないよ! 可愛すぎかよ‼笑

 

以上、斑目の魅力ランキングでした!

私の気持ち悪い斑目愛にお付き合いいただき、ありがとうございました‼

 

単行本1~9巻は笹原が卒業するまで、その後10~21巻まで『げんしけん二代目』と笹原の後輩たちによるお話が続きます。

 

 

著者:木尾 士目
出版社:講談社
販売日:2016-11-22
 

 

まだまだ読みたかった、追いかけたかった作品であると同時に、たくさんの感動をありがとうという気持ちでいっぱいです。

心に空いた穴はこちらの漫画で徐々に埋めています。

 

「げんしけん」メンバーのその後を描いたパラレルワールドとしてSpotted Flowerという漫画もお勧めです!
明確に名前等は明記されていませんが、出てくるキャラクターがどうも「げんしけん」メンバーだなというお察しマンガです。
もしも斑目と咲さんが結婚する未来があったとしたら……。
正直、本編のオチよりもこっちのほうが願望も含めてしっくりきていたりします。
こちらも併せてお楽しみください。  

 

 

Spotted Flower 1
著者:木尾 士目
出版社:白泉社
Spotted Flower 2
著者:木尾士目
出版社:白泉社