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ブラック企業で消耗する日々よりゾンビで壊滅した世界のほうがマシ⁉『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』

世の中にゾンビをテーマにした漫画は数多くありますが、ここまでポジティブな気持ちになれる作品はないと思います。

 

主人公は希望を胸に某企業に入社したごく普通の青年でしたが、この会社、入社初日の新入社員を2日間完徹させるブラック企業でした。

それからわずか3年の激務で彼の精神はすり減らされ、「まるでゾンビのように」感情のない社畜と化していました。

 

 

そんな時に事件が起きました。
マンションの管理人を手始めに、周囲が徘徊するゾンビに埋め尽くされていたのです!

感情の壊れた主人公が最初に思ったのは

 

どうすんだ? どうすんだよ⁉
…このままじゃ、会社に遅れちまうじゃねーかよおッ!!

 

でした。

しかし、ゾンビから逃げつつ、冷静になっていくうちに、やっと気づきます。

 

………あれ? てゆーか… もしかして、これってもう……

今日から会社に行かなくてもいいんじゃね?

 

ゾンビに周囲を取り囲まれた中で、快哉を叫ぶ主人公。

心が死んでいた彼は、皮肉なことに文明が壊滅した今になって、人間らしい生き方に目覚めるのです!

 

青い空ッ!!
緑の木々ッ!!
真っ赤な血ッ!!
いつから忘れていたんだろう……

世界ってこんなにも、鮮やかな色に満ち満ちてたんだな――

 

晴れ晴れとつぶやいた彼は、ようやく「自分の意志で」行動を開始します。

会社の社長に退職を告げ、憧れの女性に気持ちを伝えるため、ママチャリに乗って大量のゾンビがうごめく大通りへと飛び出します。

 

もちろん彼は、自分が死と隣り合わせの状況にいることはわかっています。

しかし、心が死んだまま機械のように生かされることよりも、自分のやりたいことをやってゾンビに食い殺されるほうがマシであると気づいたのです。

彼は、ノートに「ゾンビになるまでにしたい100のこと」を書き出します。

この物語は、滅びゆく世界の中で、限られた時間の中で主人公が懸命にやりたいことを追及する物語です。

 

その過程で、彼が何を成していくのか? 一緒に追いかけてみてください!