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「作家を育てるメディア さいとう・たかを氏が認めた『全巻一冊』」

 

 

 国内外のマンガ好きの間で徐々に人気が高まっている新しいマンガ体験デバイス「全巻一冊」。今回この全巻一冊に、作品を提供する作家の一人として参加したのが、貸本時代から活躍され、「劇画」というジャンルの確立に寄与した、『ゴルゴ13』などを手掛ける大御所劇画家、さいとう・たかを先生です。
 

 さいとう先生はなぜ企画に参加することを決めたのか。実現にあたってキーマンとなった、さいとう・たかを劇画文化財団理事の山内康裕さんは「さいとう先生は『こういう方向性が、電子コミックス(の進化)で自分が望んだものだ』と期待している」と話してくれました。
 

全巻一冊とは? 紙と電子の良さを持つマンガ読み専用機器

 

ページをめくるように読むことができる全巻一冊

  全巻一冊は、プログレス・テクノロジーズが開発したマンガを読むための専用機器です。複数巻出ている長編作品などの全エピソードをすべて1枚のSDカードに保存し、専用デバイスで読み込みます。ほぼ本1冊分のスペースで、数十冊以上のマンガを保管することができるという電子書籍のよさと、紙をめくる感触や見開きページといったレイアウトを楽しめるという紙の本の良さを兼ね備えたデバイスです。
 

 「iPad」や「kindle white paper」などの既存の電子書籍を読める機器と違うのは、画像の解像度です。インターネット回線などを通じた配信型ではなく、大きな容量で保存した画像をSDカードで販売するため、高精度の「画」を見せることが可能になりました。
 

 極めつけは、紙と電子のハイブリッド型であること。電子ペーパーの部分以外のページは紙で、表紙のカバーもついているます。長く紙の雑誌や単行本に親しんできた読者が忘れられない紙の手触りすら備えているのです。
 

 『北斗の拳』(武論尊・原哲夫 / ノース・スターズ・ピクチャーズ)を皮切りに、すでに『NARUTO-ナルトー』(岸本斉史 氏)が発売されており、集英社は『銀魂』(空知英秋氏)の発売や『DEATH NOTE』(原作:大場つぐみ氏、漫画:小畑健氏)の予約開始を公表済みです。
 

※詳しくはこちらの記事をご覧ください。

「全巻一冊とは? 開発者メッセージ『作家さんの作った世界観を、これまでにないレベルで再現すること』」
 

「全巻一冊に『NARUTO-ナルトー』登場! 一体これはなんなのか?どこがすごいの?」

 

「全巻一冊に『NARUTO-ナルトー』に続いて販売・予約開始に『頭文字D』『アカギの生涯』登場!来春には『銀魂』『デスノート』も?」

 

 この企画に今回参加するのが、大御所劇画家のひとり、さいとう・たかを先生です。
 

 さいとう・たかを先生の全巻一冊には、これまで先生が手掛けられた多くの作品から、先生自身が「最高のチームで最高の画力で描ききった」とおっしゃる時代劇作品『無用ノ介』と、不動の人気を誇る『サバイバル』が選ばれました。
 

 それぞれの作品の全エピソードに加え、原画を今の保存状態でそのまま取り込み、当時のさいとう先生の筆遣いを見ることができる特別コンテンツも収録しています。
 

 さいとう先生が新しいデバイスに期待することや、2作品を選んだ背景を、さいとう・たかを劇画文化財団理事である山内さんに聞きました。

 

全巻一冊は「作家を育てるデバイス」

 

ーーさいとう先生は、なぜ『全巻一冊』を魅力的だと思われたのでしょうか。
 

「さいとう先生には、『作家が育つデバイスだ』という思いがあった」と語るさいとう・たかを劇画文化財団理事の山内康裕さん

 

山内「作家の視点から、評価されたようです」

  「さいとう先生に機器をお見せしたところ、『是非実現したい』と以下のようなコメントをいただきました」
 

  ”こういう方向性が、電子コミックスで自分が望んだものだ。”

  ”これまでの電子書籍とは線の見え方が全然違う。ほんとによう線が出とる。これを見て、(1964年に開催された)東京オリンピックのときにテレビを見たときの興奮を思い出した。”

  ”線で画を描く人にとって、この機器ははっきり線が出る。実力を試されていい。作家を育てる新たな本だ。”
 

  

  「さいとう先生は長く、才能のあるクリエーターを集めプロダクション形式で作品を描き続けてきました。大人の鑑賞に堪え得るドラマ性のある作品を『劇画』として推進し、極上のエンターテイメントを生み出してきました。さいとう・プロダクションには様々な専門の描き手がいて、ダイナミックかつ緻密な絵を描いてきました。本人の画力とも相まって、高い品質で仕上げてきたという思いがあります」
 

  「だからこそ、その高い品質を表現しきれない電子書籍デバイスには満足できなかった。そのような思いの中で、雑誌や紙のコミックスを凌駕する再現性のある全巻一冊には可能性を感じたのだと思います」
 

ーー全巻一冊は電子機器ですが、インターネット回線でデータを読み込んだり取り込んだりするのではなく大きな画像データそのものを販売するかたちです。
 

山内「『全巻一冊』は従来の電子機器と画像の解像度のレベルが違います。画の中の黒のべた塗りのムラや筆のタッチが見えるぐらいです。原画からスキャンしてデータを取り込めば、筆の動きまでわかります」
 

  「これまでの電子機器とは違い、線の動きまでみえるこのデバイスが普及すれば、(マンガ業界全体の)画の質が向上し、作家が育つ、皆が高いレベルの画を描くようになる、(デジタル機器ではなく)アナログな道具で画を描く人が増えるーーさいとう先生にはそんな思いもあったようです」
 

 

「若いころの線をみてほしい」

ーー今回の全巻一冊には時代劇『無用ノ介』が収録されました。
 

山内「さいとう先生には、『自分そしてプロダクションとして最も筆がのっていたころの画を見てほしい』という思いがあり、『無用ノ介』を選びました。特別コンテンツでは、雑誌や単行本の印刷では再現しきれていない、馬やわらじといった細かく精密に描かれていた小道具の線も確認できます」
 

  「さいとう・プロダクションは、原画を適切に管理・保存しています。特別コンテンツの実現には、原画の保存状態がよかったことも大きかったです。『このデバイスでぜひ見せたい』という財団や先生の思いもあります」

 

ーー滅亡した地球で生き残る術を探る『サバイバル』も入っています。
 

山内「『サバイバル』はさいとう先生が少年誌で書かれた代表作です。(作品に描かれた)生き抜く術は、今に通じる知識だと思います」
 

 全巻一冊は、デジタルの特性である保存の簡単さと、オフラインの環境でページをめくってマンガに没頭するという紙の本のよさを兼ね備えた機器です。長編作品や古い作品は、手放してしまった人も少なくありません。『全巻一冊』でもう一度、モノとしてのマンガを所有し、読み続ける楽しさを味わってみませんか。

 


山内康裕 プロフィール

  1979年生。さいとう・たかを劇画文化財団理事。法政大学イノベーションマネジメント研究科修了(MBA in accounting)。 2009年、マンガを介したコミュニケーションを生み出すユニット「マンガナイト」を結成し代表を務める。2010年にはマンガ関連の企画会社「レインボーバード合同会社」を設立し、“マンガ”を軸に施設・展示・販促・商品等のコンテンツプロデュース・キュレーション・プランニング業務等を提供している。

 財団理事のほかに、「これも学習マンガだ!」事務局長、「東アジア文化都市2019豊島」マンガ・アニメ部門事業ディレクターなども務める。

 共著に『『ONE PIECE』に学ぶ最強ビジネスチームの作り方』(集英社)、『人生と勉強に効く学べるマンガ100冊』(文藝春秋)など。

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>>全巻一冊とは?開発者メッセージ – 作家さんの作った世界観を、これまでにないレベルで再現すること

 

>>「全巻一冊」は、なぜ店舗だけで予約販売なのか?ユーザーの声から探る

 

 


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