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※この記事は2017年7月25日にマンガHONZ(運営:株式会社マンガ新聞)にて掲載した記事の転載になります。
レビュアー:岡田 篤宜

 

無能なナナ(1) (ガンガンコミックス)
作者:るーすぼーい
出版社:スクウェア・エニックス
発売日:2017-02-22
  • Amazon
  • Amazon Kindle

突然ですが、あなたは「サスペンス」はお好きですか?

 

ぼくは昔からけっこう好きで、火曜サスペンスは小学生のころ毎週欠かさず観ていました。起こった事件の謎が少しずつ解き明かされていく過程のドキドキがたまらなくて、一度始まるとずっとテレビの前に釘付けでした。今思うととても懐かしいです。人生で一番サスペンスを観ていた時期ですね。

その影響もあってか、物語の嗜好としても、ギャグや日常系のような作品よりも、伏線の引き方が秀逸なサスペンスやミステリー系の作品が好きではあります。「そうだったのか!?」とか「やられた!」みたいな感じを抱かせてくれる作品を求めていて、なので、『DEATH NOTE』であったり『ACUMA:GAME』みたいな頭脳バトル系マンガを見つけると、夢中で読みふけってしまうのです。“謎”に飢えてる感じなのです笑

そして、察しのよいあなたならもうお気づきでしょうが、今回ご紹介するマンガも「サスペンス」マンガなのです。ただし、“ただの”サスペンスマンガじゃありません。詳細はネタバレになってしまうので、ここではあえて詳しくは言いませんが、ただのサスペンスマンガでないことを表すいくつかの情報をここに提示したいと思います。

 


ヒント1:原作者は「るーすぼーい」

 

ところで、あなたは「るーすぼーい」を知っていますか?

 

知らないよ、という場合、ぜひこの機会に覚えて頂きたいです。知っているよ!という場合、もうこの作品の面白さを思わず予期してしまったのではないでしょうか。

ぼくもこの名前をまさか「マンガ」で聞くとは思ってもみませんでした。知らない場合に合わせてお話しますと、この方、シナリオライターなのですが、“ただの”シナリオライターではありません。ずばり、このかたは「エロゲ」シナリオライターの方なのです。

 

「ええ~エロゲ~!?」と思ったあなた、あなどっちゃいけませんよ。

 

この方が携わった作品は評価が高く、とくに車輪の国 向日葵の少女G戦上の魔王は“名作”と名高いのです。エロゲをやったことがある、もしくはエロゲファンの間では、「面白い作品」と聞かれてこの2つが上がることも少なくありません。

かくいうぼくも、『車輪の国 向日葵の少女』を学生時代にプレイして、その世界観や設定、ストーリーに引き込まれてしまいました。そして、なんとも悪いことに、生まれて初めてやったエロゲがあんまりにも面白いものだから、「エロゲって、こんなに面白くて奥深くて考えさせられるストーリーをもったものなんだ~」と勘違いしてしまいまして、一時期めちゃくちゃエロゲをやっていました(笑)。「エロゲ」という、自分にとって全く未知だったものの面白さを教えてくれたのが、この「るーすぼーい」なのです。

この方の得意技と言えば、なんといっても「どんでん返し」でしょうか。

ぼくも『車輪の国 向日葵の少女』で見事にしてやられた記憶があります。「えっ、マジ!?」という展開になるストーリーを書かれることが多い気がします。それも、決して悪い意味ではありません。良い意味でこちらの想像を裏切ってくれる。心地よい欺き方をストーリー展開させつつしてくれるのです。されたときは「はは~、そう来るのね~」みたいな感じになって、次の展開がどうなるのか、こちらの好奇心をさらにかき立ててくれるのです。

どうです?ちょっと興味わいて来たんじゃないでしょうか?
もしわいて来たなら、いますぐチェックしてみてください。
まだわいてないな、という場合は、もうちょっとお付き合いくださいませ。
さらに追加で情報を提示させて頂きます。

 

ヒント2:登場人物は「超能力者」!

 

この作品に出てくる人物たちは、“ただの”人間ではありません。一見普通の学生のようにも見えますが、それぞれが特殊な能力を持った「超能力者」なのです。彼らは絶海の孤島で生活しており、そこにある学園で日々勉強をしているのです。

彼らの目的は、この世界に突如現れた「人類の敵」の襲来に備えて準備すること。そのために学園では日々戦いを想定した訓練が行われているのです。

手から火を出す、触ったものを凍らせる、空を飛ぶなど、少年マンガおなじみの能力をもった登場人物たち。その彼らが今回事件に巻き込まれてしまうのです。

こういう形の超能力×サスペンスって、ありそうであまりなかった感じしませんか?
『未来日記』とかはサスペンスではあるものの、生き残りをかけたサバイバルゲームがメインのお話でしたので、この作品ほどサスペンスに特化してはいませんでしたし・・・。そういう意味で、この作品は今までにはない新しさを持った作品なんです!

 


ヒント3:刺客の目的

 

ついでにもう一つ情報をお伝えします。

先ほどにも前述しましたが、この作品にはいわゆる「刺客」が出てきます。作中では「人類の敵」と呼ばれるのですが、そいつは“ただの”刺客じゃありません。なんと「なんの罪もない生徒たちを抹殺すること」が目的の刺客なのです。

だいたい刺客といいますと、他の作品では大きなことを成し遂げようとしている人物に対してだったり、どうしようもない悪党だったりと、いわゆる“特別”な人に対して行われることが多いですよね?

確かにここの生徒たちも特殊と言えば特殊ではありますが、まだ何にもことを起こしていないという点で、普通の一般人となんら変わりない存在です。そんな彼らが理不尽な理由でターゲットにされ、命を狙われるというストーリーは、“ただの”サスペンスにはない不気味さがあります。

なんの悪いこともしてないのに、なぜ命を狙われなければならないのか?

その謎を追いかけていくことも、本作の魅力の一つなのです。

 

注意:この作品を楽しむためには・・・

 

いかかでしょうか?
ちょっと試しに読んでようかと思いませんか?

もし読んでみたいと思った方に、一つ注意事項があります。

 

この作品を読む前に、決してあらすじや公式サイトの紹介文を読まないで下さい。

 

重大なネタバレを喰らってしまって、面白さが半減してしまいます。

ぼくが今、ここでお話したこと以上のことは知らず、読み始めてみてください。
きっと「どんでん返し」な読書体験ができますので、まずは1巻を試しにお手にとってみてはいかがでしょうか?

 

無能なナナ(1) (ガンガンコミックス)
作者:るーすぼーい
出版社:スクウェア・エニックス
発売日:2017-02-22
  • Amazon
  • Amazon Kindle

 

DEATH NOTE デスノート(1) (ジャンプ・コミックス)
作者:大場 つぐみ
出版社:集英社
発売日:2004-04-02
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ACMA:GAME(1) (講談社コミックス)
作者:恵 広史
出版社:講談社
発売日:2013-06-17
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未来日記 (1) (角川コミックス・エース (KCA129-5))
作者:えすの サカエ
出版社:角川書店
発売日:2006-07-21
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