TOP > マンガ新聞レビュー部 > 『匿名の彼女たち』アラサー男子が全国の風俗街を回る...

匿名の彼女たち(1) (ヤングマガジンコミックス)
著者:五十嵐健三
出版社:講談社
販売日:2013-11-22
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男だけの出張といえば夜は歓楽街での飲みが定番といえよう。そして個人的な主義主張はあると思うが「スキモノ」は必ず足を運ぶ場所がある。それが風俗街だ。日本において売買春は違法とされている。それは昭和32年に施行された売春防止法以降のこと。それ以前は赤線地帯という合法的な売春宿の立ち並ぶ地域があったのだ。その代表格とも言えるのが吉原だろう。全国に多数の赤線地帯があったのだ。今でもその跡地に風俗街が立ち並ぶのはなぜか?違法とされる売買春が今もなされているのは何故か。

 

実は個人の売買春は違法ではあるが罰則規定がないのである。組織売春は処罰されるが各風俗は巧妙にそれを擦り抜けている、というより当局からのお目こぼしもある。例えば風俗の王様「ソープランド」は個室サウナという建てつけだ。サウナの女性従業員と偶然出会って恋仲になって「本番行為」を行うという事になっている。だから入浴料とは別に本人にお金を渡す事になる。あくまでも個人間の取引なのである。そのため必ず使わない1人用サウナマシンが備え付けてあり建物の立て直しは出来ないし新規の許可はまず下りない事になっている。などの薀蓄が満載の漫画が本作である。

 

前置きが長くなってしまったが30代独身の恋愛下手で出張族の男が主人公の漫画で都合よく北は札幌のススキノから沖縄の辻に至るまで全国の歓楽街を網羅して主人公はソープからヘルス、ピンサロにちょんの間、デリヘルに至るまでありとあらゆる風俗を漫遊する事になる。読めば自然と全国風俗マスターになれるんじゃないかと思うくらいのマニアックさである。奈良の宝山寺なんて私も知らなかったくらいレアな場所であるがきちんとおさえてあるのがすごい!

 

本作ではそこで働く女性達のリアルが溢れている。吉原ソープの年齢のごまかし方とか、風俗嬢との店外デートの作法などなど、相当な風俗マニアでしか知り得ない情報のオンパレードだ。性感マッサージやら洗体、タイ式マッサージのオプションサービスなど網羅性が凄いのである。そしていちいちリアルな彼女らのリアルが描かれる。相当な取材をしたであろう力作なのである。

 

匿名の彼女たち(2) (ヤングマガジンコミックス)
著者:五十嵐健三
出版社:講談社
販売日:2014-06-27
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