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マンガ好きにとっての楽園!神保町「MANGA ART HOTEL, TOKYO」で読みたい本を探す旅に出る
 

 

 

2019年2月、マンガを読むのが好きな人にとって夢のような場所が東京都内に完成しました。

その名も「MANGA ART HOTEL, TOKYO」。合計約5,000冊の、厳選された作品が宿泊客を出迎えます。

 

心地よい睡眠にいざなう作品から、自分と向き合う作品、夜更かしのお供を独断と偏見で選んでみました。

 

マンガに囲まれマンガを楽しむ空間

 

「MANGA ART HOTEL, TOKYO」は、アート的なマンガをテーマにしたコンセプト型カプセルホテルです。

本の街、神保町の一角のビルの2フロアに開業しました。

 

男性用・女性用とフロアが分かれており、利用者は受付を済ませてカードキーを受け取ったあと、自分のカプセルに向かいます。

 

     

※ホテル館内の画像は、運営者の許可を得て使用しています。

 

 

くつろぎやすいようにデザインされた空間で圧巻なのが、所狭しと並ぶマンガの数々です。

多くの作品から運営側が選び抜いた合計約5,000冊が利用者を迎え、利用者は自由に作品を手にすることができます。

 

   

※ホテル館内の画像は、運営者の許可を得て使用しています。

 

 

個人スペースで読むもよし、共有スペースで読むもよし。

または気分を変えて、窓側の椅子でくつろぎながら夜景とともに作品を楽しむこともできます。

 

     

※ホテル館内の画像は、運営者の許可を得て使用しています。

 

 

並んだ作品には、それぞれ運営側によるレビューがつき、どんなマンガがあるかを知らない人も、その場で選ぶことができます。作品を知っている人は、レビューを読んでいるだけでも楽しいです。

 

とはいえ「数が多すぎて選べない」という人がいるかもしれません。

そこで独断と偏見で、女性フロアから「こういうときには〇〇を読みたい」を選んでみました。

※あくまでbookishが読んだ範囲内です。

 

むしろほかの方々の同じようなセットリストを選んでいただけるとうれしいです。

 

いい夢みたいなら『クーベルチュール』『麦の惑星』

 

せっかくホテルに来たから、いい夢みたいーーそういう方は、ほんわかした人情モノ、人と人が緩やかにつながっていく世界はどうでしょうか。

 

街の中のチョコレート専門店を舞台にした『クーベルチュール』(末次由紀先生)、山の上のパン屋を舞台にした『麦の惑星』(鳥野しの先生)は、高級チョコレートやパンといった少し非日常的な食べ物が、複雑に絡まった人間関係を解きほぐす瞬間を味わえます。

 

・・・読み終わった後、無性においしいものを食べたくなるのが欠点です。

 

麦の惑星 1 (フィールコミックスFCswing)
無料試し読み
著者:鳥野 しの
出版社:祥伝社
販売日:2016-05-07

 

 

夜更かししたい/眠りたくないなら『月に吠えらんねえ』『応天の門』

 

「思いっきりマンガの世界に入り込みたい」「翌日の出発が早いから寝たくない」

あえて心地よい眠りが確保できる空間で、「眠りたくない」と考える人。

 

そういう方は『月に吠えらんねえ』(清家雪子先生)など没頭系作品があります。

普段の生活なら時間を気にしてなかなか読めない作品世界にも安心して入り込めるというもの。

 

 『月に吠えらんねえ』は、清家先生が萩原朔太郎や北原白秋らの作品から受けた印象からイメージした作者像を作りだし、 架空の街で創作者としての欲望と人間としての幸せの間を揺れ動く様子を描いたもの。

読み進めると「自分にとっての幸せはなにか」を揺さぶられます。

 

学生時代に国語や歴史の時間に知った作者とは違うイメージを持ったら、そのまま各作家の作品を読み始めるという楽しみ方もあります。

 

 

『月に吠えらんねえ』以外では、『応天の門』(灰原薬先生)などいかがでしょう。

平安時代を舞台に、在原業平と若き菅原道真が人間の欲望が生み出すミステリーを解き明かしていきます。

 

 

 

自分と向き合いたいなら『ダルちゃん』『愛と呪い』

 

厳しい現実から少し距離を置きたくて旅に出た人に読んでいただきたいのが、『ダルちゃん』(はるな檸檬先生)。

資生堂の企業文化誌「花椿」で連載され単行本になりました。

 

擬態して生きてきた女性が、ありのままの自分を見出し、歩き出していく物語。

擬態して生きている人がいることを訴える作品だと思ったら、実は「まずは自分を好きになろう」という話で、うれしい驚きが待っています。

まずは自分が自分を好きになれば、どんな擬態も楽になるのだと実感できます。

 

ダルちゃん: 1 (1) (コミックス単行本)
著者:はるな 檸檬
出版社:小学館

 

30~40代の方に、トラウマ覚悟で読んでほしいのは、『愛と呪い』(ふみふみこ先生)。

ふみふみこさんの半自伝的作品といい、いまだからこそ振り返ることができる1990年代の暗い部分が描かれています。

 

社会も経済も揺れた1990年代に10代だった人は、作品を読みながら「自分は何を思っていたか」を考えさせられる一作です。

 

愛と呪い 1 (BUNCH COMICS)
無料試し読み
著者:ふみふみこ
出版社:新潮社
販売日:2018-06-09
 
 
 

「全部読んだことがあるよ」というオタクは英語版へ

 

フロアに並ぶマンガのタイトルを見て「全部読んだことがあるなー」というマンガフリークの方。

お気に入りリストに入っている作品を集中して読み返すのもいいですが、あえてマニアの道をいくなら、英語版を読むという手があります。

 

「MANGA ART HOTEL, TOKYO」には、『乙嫁語り』『BANANA FISH』『大奥』など、名作の英語版が用意されています。

 

繰り返し読んでいる作品なら、物語の展開やセリフを覚えているものもあるでしょう。

自分のお気に入りのシーンやセリフが英語版でどう表現されているかを調べるのも楽しいです。

 

と、以上、完全に私が読んで雰囲気にあったものを、偏った好みで選んでみました。

 

なお、カプセルホテルということで、「MANGA ART HOTEL, TOKYO」には浴槽のある入浴施設はなくシャワーのみです。

私はちょうど西義之先生の『エルフ湯つからば』を読んだあとだったので、周辺のサウナつき銭湯に寄ってから行きました。

 

神保町はマンガスポットも多いエリア。

「MANGA ART HOTEL, TOKYO」が神保町で、観光からホテルまでまるごとマンガを楽しむ助けになればと思います。

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