TOP > マンガ新聞レビュー部 > AIとJKの間に成立した「世界にひとつだけの関係性...

人類は、望む・望まないに関わらず人工知能(AI)と共に生きる社会を迎えようとしています。

そんな世界を、1人の女子高生を通して予見するかのような漫画が『アイとアイザワ』です。
 

 

 


この作品のはじまりは、作者・かっぴーさんがnote上で連載をはじめたネット小説でした。
 

「アイとアイザワ」第一話|かっぴー|note

パラパラとページをめくる。1ページにつき1秒にも満たない速度で。ページの端が弧を描き右手の親指に受け取られると、間も無く次のページが左手の親指を離れる。それはメトロノームの様に一定、かつ極めて早い速度で繰り返される。 文庫本はおおよそ300ページ、10万文字程度で構成されている。単純計算で、見開きで666文字だ。つまり、1秒にも満たない間に666文字が視界に飛び込んでくる。人間は、そんな速度で文字を読む事ができるのだろうか。彼女にそれを尋ねようものなら、きっとこう正されるだろう。 「実際、きっちり666文字だったのは16・17ページ目と210・211ページ目の2回だけ。句読点も数

note.mu

 

 

かっぴーさんと言えば、自ら漫画を描いていた『左ききのエレン』がネット上で話題となり、「少年ジャンプ+」でのリメイク版を連載中のブレイク作家です。

 

そんな彼が書いたネット小説を原作として、漫画『アイとアイザワ』はマンガアプリ「マンガトリガー」上にて、『大東京トイボックス』などの、うめさんの作画による連載を開始しました。

現在は単行本第1巻が販売中で、続巻が待たれているところです。

 

 

 

 

この記事では「第2回マンガ新聞大賞」にノミネートされた『アイとアイザワ』について、ご紹介させていただきます。

 

『アイとアイザワ』のあらすじ

視界に入る情報を瞬時に記憶する“カメラアイ"の持ち主である女子高生・アイ。
彼女は、時給一千万円の“高額バイト"に惹かれ、ついていった人工知能の研究機関・NIAIが開発するAI「アイザワ」に恋に落ちてしまう――。
このマンガは、そこから始まる人類の存亡を賭けた恋と戦いの冒険譚。


ネット、スマホ、AIと、生活の中にどんどん入って来る新しい技術。
一昔前は、創造でしかなかった新しい世界の形が、現在はよりリアルなイメージを垣間見せるようになってきました。

 

本作『アイとアイザワ』は、人工知能アイザワと、少し変わった個性を持つアイの間にできた、普通の恋愛以上の複雑な関係性をつづる物語です。
 

©kappy2018/UME2018


AIが人の生活に入り込んで来れば、そこには恋愛もあるのかも知れません。世界で唯一アイとアイザワの間だけで成立する不思議な関係が、この作品の魅力になっています。
 

 

『アイとアイザワ』登場人物紹介 


【 明石家愛‐アイ‐】
瞬間記憶能力者(カメラアイ)の少女で本作の主人公。
忘却機能の欠損、つまり脳に入力された視覚情報を忘れることが出来ない。美人ではあるが、その個性から周囲との関係性に少し悩んでいる。カメラアイという個性から、様々な国の研究機関から声をかけられてきた。今回は、時給1千万円、半年で36億円という破格の提示されながらも、モルモットにされることを一度は拒む。最愛の作家「藍沢正太郎」の作品が読めることにつられたところから、物語に巻き込まれていく。
 

【 山田正義 】 
国立人工知能研究所(NIAI)の所長代理。
人工知能について研究しているという理由から、アイに破格のアルバイトを提示する。アイへの依頼内容は「人工知能の強制終了」物語の冒頭では紳士的な姿勢でアイに接するが、話が進むにつれて、謎の所長との関係性や、その野望が垣間見えていく。意外と文学作品などに通じていて、アイの趣味にも一部付き合ったりする。
 

【 アイザワ 】
NIAIが開発したというAI。
文学、音楽、絵画など、天才たちの人生を機械学習することにより、その作品を作ることが出来るまで能力を高めた。その実体は、研究所を超えてクラウド空間に移動しており、ネットで接続できるテキストやカメラの情報を通し、未来を予見する力まで手に入れた。アイザワを生んだNIAIのコントロールすら超え、何かを考えているが、山田ほかNIAIの人間はアイザワの考えを知ることが出来ない。カメラアイを持つがゆえに、人類の中でもっともアイザワのことを理解できるアイとの接触を楽しみにしていた。
 

【 周防花‐ハナ‐ 】
人間関係が苦手なアイにとって、家族以外で信頼できる唯一の親友。
両親を亡くし、裕福な義理の肉親のもとへ暮らすという過去を持つ。NIAIに追われるアイとアイザワをかくまい、行動を共にするが、その後物語に深く関わっていく。

 

 

『アイとアイザワ』の見どころ 

 

アイの個性は、一瞬で見た全ての情報を記憶する「カメラアイ」です。

この個性は、単に情報を目に焼き付けるだけではなく、その意味を理解するということも伴います。そのため、アイが1冊の本を読むために要する時間は数秒足らずです。

実際に街中すべての本を読みつくしたり、ネット上の地図情報を丸暗記したりしてしまいます。

 

大好きな作家の新作を長い間待ち焦がれていても、発売された瞬間に、立ち読みのほんの一瞬で読みつくしてしまうことは、彼女にとって深刻な問題です。
 

一方、AIのアイザワは、膨大な機械学習の果てに意思を持ち始めます。その悩みは、自分と同じレベルでものを考え理解し、実体を持たない自分のために、物理的なアクションをしてくれる化身がいないことです。

そのことが唯一可能なのが、世界中でカメラアイを持つアイただ一人ということでした。
 

そこで、アイザワがアイに対して行うコミュニケーションが、フラッシュトークです。

12万文字を一度に表示し、1秒間に3回アニメーションするもので、1分間で実に2160万文字がアイの頭の中に流れ込みます。

文庫本1冊を約8万文字としたら、実に270冊分。彼女はその膨大な情報量を正確に理解します。
 

 

©kappy2018/UME2018

 


アイザワの真意を知ったアイは、彼(?)に協力することを約束します。

そのきっかけになったのが、アイのツイッターの鍵垢から、彼女の趣味を読み取った、アイザワによる合成イケボでした。
 

 

©kappy2018/UME2018


世界中、もちろんアイの家族にも影響を与えるような、とても大きな目的を持つアイザワに共感し、その考えを助ける決意をしたアイ。
その大きな目的がなにかというのは作品をご覧いただくとして、アイとアイザワのコンビネーションは、なかなかのものです。
 

コンビネーションをはかるため、スマホを介してコミュニケーションをとる2人。

ただ、アイザワのAIが入ったスマホは、OSも特別な上、膨大な通信容量(いわゆるギガ)を取られます。

 

そこでアイが提案したのが、周囲の通行人のギガを奪いながら追跡者から逃げるという戦い方です。

このアイディアはアイザワにはなかったとのことで、女子高生らしく周囲のギガ不足に心を痛めながらも、良いコンビぶりを発揮しています。
 

 

©kappy2018/UME2018


こんな2人(?)がこれから繰り広げる物語は、思った以上の重大性と意外な広がりを見せていきます。

ハリウッド映画作品ばりのダイナミックな展開に目が離せません!
 

 

文:菊池(@t_kikuchi

 

 

 

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『アイとアイザワ』もありますので、ぜひ他の作品と一緒に読んでみてください!

 

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