TOP > マンガ新聞レビュー部 > オールドファンタジーオタクが漫画「転スラ」読んだら...

高校時代はファンタジー沼に沈んでおりました。

 

まず『ロードス島戦記』と出会いました。キャラと世界観にヤバいほどはまり、アルバイトして最初に買ったのはロードス島戦記のOVA、その次がX68000でした。

 

そこから、富士見ドラゴンノベルズで『ドラゴンランス』『ダークソード』『ムレムの書』『グラマリエの魔法家族』と流行のファンタジーシリーズや、後に映画にもなった『指輪物語』

ついでに『クトゥルフ』シリーズなどに至る、古典の深みに落ち込みました。

 

当時の妄想は、もっぱらファンタジー世界でどんな職業につき、どんな戦いをするかでした。そりゃ、ドラクエもFFもはまるわけです。

 

米国の正統進化と日本のユニークな進化、結論は両方面白い。

 

あれから幾年月、ここ1年では、2つのファンタジーにはまりました。
それが「ゲームオブスローンズ」と、「転スラ」です。

 

「ゲームオブスローンズ」の内容は説明するまでもないかも知れません。

漫画家の玉屋かつきさんが、嬉しくなっちゃう紹介漫画を描いてらっしゃるので見てください。

 

 


一言で言えば、80年代に流行っていた王道ファンタジーが、王道のまま発展した正統進化だと思います。

 

対して「転スラ」など最近増えていてる異世界転生系作品や、食ものファンタジーなどは、米国に比べれば王道的ではないかもしれません。

しかしですね。面白いんですね。

特に「転スラ」の場合は、漫画化時にともない、かなり化けていることをお伝えしたいです。

 

転スラが本当にヒットしている現実と、老舗漫画出版社が本気を出した地力

 

異世界系、なろう系というと、揶揄されることもあったりします。

 

とはいえ多産は正義。たくさんの作品が生まれる場からは、一定確率で必ず面白いものが生まれます。
「転スラ」は間違いなく、多産な異世界転生系作品の中で、頭一つ抜けて面白い作品です。

 

ここ、大事なところですからもう一度言います。
千三つ(センミツ)の法則によれば、多産は正義なのです。

 

そして、ここにもうひとつ、作品が化けた要因があります。

 

いわゆるなろう系とは一見なじみの薄そうな、老舗本格派マンガ出版社・講談社の「月刊少年シリウス」編集部が「転スラ」を漫画化しているところも外せないと考えます。

(シリウスそのものはそうした系統ではありますが)

 

面白いマンガを作る力を持った老舗が、良い原作に、マッチした作家を充て、その作家と良い作品をじっくり作れば、作品は確実に進化します。

ある意味これこそチートのひとつかもしれません。

 

そうして生まれたのが、マンガ「転スラ」と言える環境はありました。

 

 

例えば、私が感じいったのは、単行本巻末の書き下ろし小説「ヴェルドラのスライム観察日記」という大発明です。

 

ヴェルドラとは、物語の第1エピソードの中で、たまたま最初に出会い、主人公がその体内に封印する超絶キャラです。

そのヴェルドラが主人公のやることなすことを、観察してコメントするわけですが、これが様々なギミックを仕込まれて面白いのです。


巻末小説というものも新しいかと言えば、そうでもないですが、これが単なるおまけではなく、物語を補完しながらキャラを際立たせ、とてつもなく面白くするギミックを仕込んでいるという意味で、老舗出版編集者の力による大発明だったと思います。

 

既に最近の原作付き異世界系マンガでは定番となりつつある形ですが、これがまた巻を追うごとに尻上がりに面白くなっているので必読です。

小説が面白いのもあるのですが、もはや作品として、マンガと小説がセットで面白いんです。両方とも必要で、相互に機能しているのですね。
 

 

例えば、『NARUTO』において主人公・ナルトの体の中には、九尾が封印されているわけですが、この九尾が、ナルトの成長を一つ一つ見ながら面白いことをコメントをしていたらどうでしょう。

というか、むしろそうした小説があれば集英社JBOOKSさんあたりから出して欲しいくらいですが、それはもう面白いでしょうねぇ。

 

ということで、作品の内容ではなく、その位置づけや構造についてレビューしましたが、転スラ漫画版は、異世界転生ものの中では、時代のターニングポイントとなった代表作と言えると思います。

こうした作品を読んだことなかった人でも、読んでみて損のない作品です。

ファンタジーが好きな方なら、絶対読むべき作品ともいえると思います。

 

 

 

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