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実在した伝説の女王

現代の社会ですら未だ男性中心の社会で、女性が女性というだけで歯がゆさや悔しさを感じることが多い現実。

だが、そんな中でも強い想いと不屈の精神で、歴史に名前まで遺した偉人も数多い。

 

本作の主人公、ハトシェプストもそんな実在の女性偉人の一人だ。

 

犬童千絵

『碧いホルスの瞳 -男装の女王の物語-』

 

今から遡ること約3500年、古代エジプト新王朝時代に彼女は生まれた。

当時エジプト王家は女系、つまり、王と王妃の間に生まれた長女が王位継承権を持っており、長女であるハトシェプストも王位継承権を持っていた。

が、実際は、王位継承権を持つ長女と結婚をした男性が王・ファラオとなり、全ての権勢はファラオに集中するため、彼女は王位を得るための飾りでしかなかった。

 

実際、ハトシェプストは幼少の頃から兄であるセティ(後のトトメス2世)を次代の王とするため婚約をさせられていたが、真に王の果たすべき役割や責任を理解していた彼女と異なり、王という権力が欲しいだけのセティが王となることに、忸怩(じくじ)たる思いを抱えていた。

どんな逆境にも負けない強さ

男しか王になれない世界で、しかもエジプト王朝でいう王とはすなわち神であるという宗教的な精神の支配する世界で、それでもハトシェプストは自分の夢を叶えるために生涯を賭けて戦い抜いて、本当にファラオとなった。

 

まだ本作最新話でもそのゴールには辿り着いていないが、すでに何度も何度も苦境に立たされ、苦しい思いをしながらも歯を食いしばって彼女は戦い続けている。

 

彼女がファラオになったという歴史上の事実を僕らは知っているけれど、今まさに戦い続けている彼女にとっては、遥か遠い夢物語を現実にするようなもので、それでも決して諦めないからこそ、その姿がとんでもなく格好良いのだ。

 

正直時代考証とかはかなり間違っていることも多いし、なんなら王位が女系継承されていたっていう説も今では否定的ではあったりするけれども、歴史の教科書を読んでいるのではなくマンガを読んでいるのだから、大河ドラマとか歴史ファンタジーを読んでるつもりで、ハトシェプストという一人の女性の戦いにひたすら胸を熱くすればいいと思う。

 

第1巻ではまだまだ子供で、『王』という言葉に憧れてるだけじゃないかと思わせるような未熟な姿にイライラすることも多いが(笑)

子供のうちから完璧超人な方がおかしいのだから、そんな未熟な子供がどう成長して神になるのか、これから先の展開も本当に楽しみだ。

 

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碧いホルスの瞳 -男装の女王の物語- 1 (ビームコミックス)
著者:犬童 千絵
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン
販売日:2015-09-14
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