TOP > マンガ新聞レビュー部 > 本質に迫るメッセージ! 田村由美『ミステリと言う勿...

2018年もとうとう折り返し。

年初に立てた計画を見直して、達成を喜ぶ人、まだまだと自分を叱咤激励する人、あなたはいかがでしょうか?

何も仕事のことばかりではありません。家族や恋人・友人たちとの関係はどうだったでしょう?ついつい、誰も俺のことはわかっちゃくれない・・・!と孤独を感じたりしていませんか?

 

そんな人に薦めたいのが、あの『BASARA』や『7SEEDS』などの傑作を世に生み出した 田村由美先生の新作『ミステリと言う勿れ』です。

 

さすが大好きな田村先生、これまでの作品たちとは違う、新しい田村由美ワールドを見せてくれました!

 

ミステリと言う勿れ 1 (1) (フラワーコミックスアルファ)
著者:田村 由美
出版社:小学館
販売日:2018-01-10
  • Amazon
  • Amazon

 

クセモノだらけの設定

タイトルからしてすでにクセモノ。

 

『ミステリと言う勿れ』って。第1話3ページ目でもう警察官が登場するのに!主人公が警察に呼ばれるのに!殺人事件が発生しているのに!どういうこと?まんまと流れにのってしまいます。

 

次に、主人公・久能 整(くのう ととのう)くん。
 

「天パで・弱点カレーの・大学生」って俳句もどき(季語なし)ができちゃう男の子というのが、一見普通だけれど何かクセを感じずにはいられない。彼の生い立ちは一切明かされないまま、物語は彼の無表情とはウラハラの鋭い考察、時には詭弁ではないかと取られる長い長い言い回しで進んでいき、とうとう彼は一歩も警察署をでないままに解決します。

 

最後に、構成やコマ割り。

 

通常の漫画は「セリフよりも絵で魅せろ!」ですよね。けれども、この物語は整くんの淡々とした表情が続くページが多数存在する。そして彼が本質を鋭く切り込んでくるセリフを言う時、彼はただ真正面を向いているのです。その目はまるで私の心を見透かしているような緊張感 。

 

「こんな漫画、見たことない」

田村先生はあとがきで「舞台劇のようなイメージでやってる」と書かれていますが、整くんだけではなく、登場人物一人ひとりの独白シーンはまさにそこにスポットライトが当たった俳優・女優の表情で、読者は引き込まれます。

 

胸に突き刺さるセリフたち

とまあ、これだけ私が熱く語っとはいえ、整くんが何を言ったのかわからないとみなさんは納得がいかないですよね。そこで次は、整くんのセリフをもとに、本質に迫る強いメッセージ性を見ていきましょう。これらを日々の生活で脳内再生・変換させると、良い意味で価値観が大きく変わるはず。誰もわかってくれないと思っていたけれど、わかっていなかったのは自分じゃないか、と。

 

私が特にオススメしたいのは、子供が生まれたばかりの 池本 優人 巡査への言葉です。twitterでもバズったくらい、多くの女性の気持ちを代弁しました。

 

子供を産んだら女性は変わると言いましたね 当然です ちょっと目を離したら死んでしまう生きものを育てているんですから  問題なのはあなたが一緒に変わってないことです

お子さんを奥さんの付属物だと考えていないですか だから"参加する"とか"手伝う"なんて言葉が出てくるんじゃないですか

子供がお父さんに愛されたくてかまってほしくてグレました なんてドラマの中だけのことですよ 実際はただただ無関心になっていくだけです

ゴミ捨てって家中のゴミを集めるところから始まるんですよ 分別できていなかったらして 袋を取り替えて 生ゴミも水切って ついでに排水溝の掃除もして ゴミ袋の在庫があるかチェックして そうやって一つにまとめるんですよ そこまでが面倒なんですけど

 

グイグイ、セリフが迫ってきませんか?

自分の行動/夫の行動で、何かこれはマズイと思い当たるものがありませんか?

 

私も、整くんと同じように「子供をもったことはないですが 子供だったことはあります」。子供の立場に戻ったとき、あなたの態度は、そのままでいいですか?

もし少しでも後悔が生まれそうなら、今すぐ『ミステリと言う勿れ』を読んでください。そこには何かしらの気づきが見つかるはず。

 

この作品では殺人事件が発生します。ただ、日常のちょっとした一コマに、深い深い観察力を持ってメッセージを紡いでいくことが、この作品の本質であり、まさしく『ミステリと言う勿れ』だと私は思うので、ぜひ多くの人に読んでほしいと思っています。

 

 

ミステリと言う勿れ (1) (フラワーコミックスアルファ)
著者:田村 由美
出版社:小学館
販売日:2018-01-10
ミステリと言う勿れ (2) (フラワーコミックスアルファ)
著者:田村 由美
出版社:小学館
販売日:2018-05-10
ミステリと言う勿れ (3) (フラワーコミックスアルファ)
著者:田村 由美
出版社:小学館
販売日:2018-10-10

 

 

「無料試し読み増量キャンペーン」実施中!

2018年12月14日(金)~2019年2月21日(木)まで、一部電子書店にて「第2回マンガ新聞大賞」ノミネート10作品の無料試し読み増量キャンペーンを実施中です。

 

本作『ミステリと言う勿れ』のノミネートされておりますので、ぜひ他の作品と一緒に読んでみてください!

 

LINEマンガpixivコミックBookLive!BookLive!コミックDMM電子書籍BOOK WALKER

 

 

 

 

関連記事

>>「警察は(冤罪がわからないほど)バカなんですか?」世界一めんどくさい素人探偵に『ミステリと言う勿れ』

>>ミステリと言いたい『ミステリと言う勿れ』押し付けないメッセージの心地よさ

この記事に類似する記事

▶マンガがお得に買えちゃう情報満載!

人気のコメント

新着コメント

ログインして
すべての人気のコメントを見る

ご自身のTwitter、Facebookにも同時に投稿できます。

《マンガ新聞》公式レビュアーの方はログイン
 ※新規ゲストのログイン機能は準備中となります

利用開始をもって
《利用規約》《個人情報の取扱について》
同意したものとみなします。
ログインメニューに戻る
ログインメニューに戻る
パスワードを忘れた方は
《パスワード再設定》を行って下さい。
ログインメニューに戻る