TOP > マンガ新聞レビュー部 > アラフィフ狂喜乱舞の『ポーの一族』新編、ポーの魅力...

2年ほど前、40年ぶりに『ポーの一族』の新編が掲載され、アラフィフが狂気しました。

 

ポーの一族(1) (フラワーコミックス)
著者:萩尾望都
出版社:小学館
販売日:2012-10-05
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もう、普段冷静な周りのアラフィフ女子たちが狂ったように騒いでました。書店を回っても手に入らないとか、買った買えないの大祭り。なんでこんなにみんながポーポー言ってるのか、独断でその魅力を考えてみます。

 

1. エロい、アンニュイ、アンチエイジング

 

『ポーの一族』の前に、まず吸血鬼ネタは少女マンガ界で大人気です。首筋に噛みつくって、もうそれだけでなんかわかりやすくエロいですよね。これが「脇の下に噛みつく」とかだったら、一部の人にはたまらんでしょうが、たぶんここまで人気は出なかったと思います。永遠に生きることの苦悩なんかも少女マンガでは大好きなネタですね。悩んでる人が好きなので、少女マンガは。

 

そして女子の永遠の憧れ、アンチエイジング。年を取らないとか、マジで裏山です。吸血鬼が実在したらマジモンのアンチエイジングとして、希望の女子が殺到するんじゃなかろうか。

 

2. エドガーとアランが腐女子萌え 

 

クールで知的なエドガーと、子どもっぽくてワガママで女子には弱いアランの少年ペアは、たいへん腐女子心をくすぐります。2人がバラの咲き乱れる公園でキャッキャはしゃぎ回るんですよ。公園の建物の中で紅茶でも飲みながら2人の姿をにんやり眺めていたいです。

 

3. エドガーのシスコンっぷり 

 

エドガーにはメリーベルという妹がいるのですが、まあ彼女をかわいがってること。こんなお兄ちゃんがいたら彼氏とかいりませんよ。シスコンイケメン兄さんも少女マンガ頻出キャラですね。で、たいてい「血のつながってない」疑惑が持ち上がるんですが。ただしエドガーとメリーベルはガチもんの兄妹です。 余談ですが、エドガーとメリーベルが捨てられるところ、『マリーベル』のフロレル兄さんとマリーベルが捨てられるシーンとそっくりです。作者の上原きみ子先生にも与えた影響大だと踏んでます。

 

マリーベル (1) (講談社漫画文庫)
著者:上原 きみ子
出版社:コミックス
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4. 序盤でいきなりクライマックス感 


連載時の事情により、1巻の1話目からすでにガタガタ問題が起こってクライマックスの様相です。これがたいへん衝撃的で、ポーの魅力をひときわ強くしています。そこから一転して穏やかな話が続くのですが、読者はすでに心を揺さぶられているので、何を見てもハラハラしてしまいます。ポーの第1話、キーポイントです。

 

5. ミステリ調のハラハラ感 


エドガーたちバンパイアは、数日~数年ごとにヨーロッパ各地を転々としながら生活しています。そうしていく中で、彼らの存在に気がつく人たちが出てきます。物語はショートストーリーの積み重ねになっていて、個々のストーリーで各年代の人々とエドガーたちの交流が描かれています。その上で全体としては、エドガーの存在を人間たちが追っていくチェイスものの展開になっているのです。

ちりばめられた情報を集め、エドガーを追う人間たち。悪気があって追っているわけじゃないんだけど、「やめて放っておいて!」とモンモンします。ファンタジーは生活のすぐ側にあるんだなあとワクワクもします。

 

6.ラストの喪失感 


ストーリーの中で、少しずつ捨て子のエドガーやメリーベルの出生が明かされます。そしてその子孫たちと関わることにもなる。自分のご先祖さまとお話しするとか、ちょっとドキドキするじゃないですか。そして5巻のラスト、「えっ? それで!?」と、真実を知りたくて仕方がない終わり方なのです。

 

冒頭で引き込まれ、ラストで心を物語の中に持って行かれたまま40年ですよ。そりゃお祭り騒ぎをしますよね。

そして2018年、新たな新章がスタートしました。

それがなんと、5巻ラストのその後の物語なんです。

口の端からよだれが出てしまいそうです。

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