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マイホームヒーロー(1) (ヤンマガKCスペシャル)
著者:朝基 まさし
出版社:講談社
販売日:2017-09-06
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今回は、『サイコメトラーEIJI』や『シバトラ』など、サスペンスマンガの原作で有名な朝基まさしと、

『100万の命の上に俺は立っている』の山川直輝のコンビによる新作、『マイホームヒーロー』の感想です。

 

あらすじ

主人公・鳥栖哲雄(とすてつお)は、

おもちゃメーカーの営業をしており、10年以上続けている自作の推理小説が趣味の平凡なサラリーマン。

 

そんな哲雄は何よりも妻・歌仙(かせん)と1人娘の零花(れいか)を大切にしており、

特に1人娘の零花には誰よりも大きな愛を注いでいる。

 

ある日、大学生になり一人暮らしを始めた零花との貴重な時間を過ごす哲雄だったが、

零花の顔に大きな痣があることに気づく。

 

零花は決して「殴られた」とは言わないものの、愛する娘がDVを受けていることは明らか。

哲雄は激しく動揺し、同時に娘の幸せを守るために行動を起こすことを決意する。

 

殺人に関する考察がエンターテイメントとなっている

 

この作品の魅力の1つは、

やはり「クズは殺してもいいんじゃないか?」という倫理的葛藤を、比較的ライトに体験できる点だと思う。

 

『マイホームヒーロー』と同様に、娘への父の愛情を描く復讐劇として、

東野圭吾の『さまよう刃』(角川文庫)があるのだが、この作品は逆にめちゃくちゃ重くて苦しくなる。

 

さまよう刃 (角川文庫)
著者:東野 圭吾
出版社:角川グループパブリッシング
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この物語では、娘がレイプされその挙句に殺されてしまうのだが、

犯人が未成年であるがゆえに満足な刑に処されることもないという非情な現実と、

父親のどうしようもない怒りが生々しく表現されている。

 

大学時代にこの作品を読んだとき、

胸が苦しくなり何度となく本を閉じようかと思ったのだが、

『マイホームヒーロー』は、同じようなテーマではあるものの、そこまで重くないのが良いのだ。

  • 殺した後の死体処理の方法がすごく具体的で、サスペンス要素が強い
  • 殺すまではあっという間で、殺した後の証拠隠蔽ストーリーがメイン
  • 娘の零花が本当にバカで、両親の足を引っ張るところがコミカル  

など、かなり少年誌要素が強く、誰にでも楽しめる内容になっている。

 

結末予想

 

おそらくだが、哲雄の完全犯罪が実を結ぶことはない

逮捕されることになるか、それと同等の罰を受けることになるかはわからないが、

ほぼ確実に零花と一緒に過ごすことはできなくなるだろう。

その結末から逆算するに、事件の解決と並行して、やや過干渉だった親子関係にも変化が生じるのではないかと思っている。

 

話題の『血の轍』(押見修造/小学館)とともに、目が離せない「親子マンガ」になるだろう。

 

血の轍 1 (ビッグコミックス)
著者:押見 修造
出版社:小学館
販売日:2017-09-08
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本作『マイホームヒーロー』もノミネートされておりますので、ぜひ他の作品と一緒に読んでみてください!

 

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