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小学校の通信簿に毎回のごとく書かれていた「落ち着きがない」の言葉。

友達がいないわけでも、勉強が苦手でも、学校が嫌いでもなかった。自分としては普通に生活をしていただけだ。落ち着いた子どもであったかと言えば自信がない。ただ、「落ち着きがない」ことがネガティブな評価であり、幼心に少しだけ傷ついていた。「またか・・・」と。

 

しかし、希望はあった。僕の両親はそんなこと気にもしない。もっと言えば、学校から渡される通信簿を見たかどうかも怪しい。子どもには関心があっても、学校からの評価に気を払わなかったのだろう。いまでも思い出す。通信簿を渡すごとに母親の「はい、ごくろうさん」という言葉。どれだけ救われたことか。

 

僕が取り組む、若者や子どもの支援分野で「多動」と聞いたらまず間違いなく「ADHD」という言葉を考えるだろう。注意欠如多動性障害だ。ここで詳しくは述べないが、少なくともそう診断された本人やご家族がポジティブな気持ちにはなりづらい。もちろん、そういう理由によって、これまで「なぜだろう」と悩んでいた自分自身を知り、落ち着くことはあり得る。

 

いま、日本社会において「多動」という言葉がポジティブに受け止められるとしたら、堀江貴文氏の書籍『多動力』の影響だろう。多動であることが、現代社会においては最も大きな価値であり、才能ですらあるということを広く流布した。「落ち着きのない人間」というラベリングをされた経験のある人間に希望の光を照らした。

 

本書、『マンガで身につく 多動力』は、原書をさらに読みやすく、わかりやすくマンガという形にして出版したものだ。

主人公の鈴木は、夢を持ったまま一般的なビジネスパーソンとなり、企業のなかで生きるため、何のためにあるのかわからない規範やルールに自分を最適化させて生きている。鈴木が属する昭和型とも言える企業で働く同僚も、鈴木と同じく生活のため、仕事とはそういうものとして、日々、汗水を垂らして働いている。この汗水を垂らす源泉は有限である「自分の人生という時間提供」だ。

 

そんななか、誰とも群れない「多動力」のある社員が堀口だ。誰よりも利益で会社に貢献しながらも、規範やルールは無視。会社の外でもやりたいことをやり、価値を創造していく。

 

そんなとき、突如訪れた大きな揺れにより、社員はどこかも知り得ない世界に放り出される。設定は非常にマンガ的ではあるが、日常でも起こり得るシチュエーションだ。何の変化もなく続くと思い込んだ日常が一転する。それは怪我や病気、もしかしたら戦争みたいなものかもしれない。そんな状況下でも、会社の規範やルールに従おうとする社員を無視して、ひとり多動力を発揮する堀口。

 

どこの世界ともつながってない異空間にあっても、毎日の業務をさせようとする上司と、おかしいと思いながら仕事をする社員たち。非常に滑稽に描かれているが、本当に僕たちは彼らを嘲笑の対象として見られるだろうか。

 

次々と多動力を源泉に環境変化を楽しみ、サバイバルしていく堀口を見て、鈴木は少しずつ動き出す。なぜ、どうして、繰り返しながらも、「いまを生きる」ために行動する。そして、気が付くと、いまを生きていることが、新しい世界を創っていくことに気が付く。

 

きっと、いま、生きづらさを抱えているひとたちのなかには、鈴木が自分に言い訳をしながら適応している社会に違和感を強く抱き、本当にそれが自分の幸せと生きがいに直結し得るのかに懐疑的なのかもしれない。

 

堀江貴文さんはビジネスパーソンに向けてこの『マンガで身につく多動力』を出版されたのかもしれないが、僕はビジネスパーソンよりも、むしろ、いま、生きづらさを抱えるすべてのひとに本書を贈りたい。

 

マンガで身につく 多動力 (NewsPicks Comic)
著者:堀江貴文
出版社:幻冬舎コミックス
販売日:2018-03-01
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『マンガで身につく多動力』はそんなひとたちに希望の光を照らす一冊だと信じている。

 

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