TOP > マンガ新聞レビュー部 > 居候モノといえば!?の、ヤマシタトモコが描く最新作...

ヤマシタトモコ先生といえばBL作品も有名ですが、青春モノにファンタジーなど青年誌から女性誌まで幅広いジャンルで活動する作家さん。

 

その中でもさまざまな作品で居候モノを描いています。

『サタニック・スイート』(講談社)の収録作品『edge of her』に始まり、『ドントクライ、ガール』(リブレ出版)『ミラーボール・フラッシング・マジック』(祥伝社)収録作品『blue』などなど、あれもこれもそれも 叔父or叔母×姪or甥っ子モノ(またはそれに準ずる関係)!

いわば作者が最も得意とするジャンル。その!最新作というわけです。わくわく。

 

『違国日記』あらすじ

違国日記 1 (フィールコミックス FCswing)
著者:ヤマシタトモコ
出版社:祥伝社
販売日:2017-11-08
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少女小説家の高代槙生(こうだいまきお)は、苦手だった姉夫婦の葬式で、遺児の朝(あさ)が親戚間をたらい回しにされそうになっているところを見過ごせず、いきおいで引き取ってしまう。子供といっても15歳、中学生。立派なヒト対ヒトの2人暮らしがはじまる。

槙生
槙生(まきお)
朝
朝(あさ)

『違国日記』一巻の魅力とは

『違国日記』というタイトルから、ファンタジーものあるいは海外系?と思った人もいるはず。バリバリ日本のお話でした。(×異国 ○違国)

ちなみにジャスティンビーバーが作中に登場するぐらい現代。

 

槙生からみる朝は、毎日のごはんが楽しみでしかたない、まるでこいぬのような存在。

朝からみた槙生は、仕事であるファンタジー小説の執筆に没頭している時など、美人なのも相まって、ふとした瞬間「ちがう国」の女王のような存在。

 

違国日記ill3
©ヤマシタトモコ/祥伝社フィールコミックス

 

この作品は話によって描かれる視点が槙生と朝で変わるので、どちらが主人公とは言えないのですが、1巻は特に槙生の魅力が溢れまくり。

 

違国日記04
©ヤマシタトモコ/祥伝社フィールコミックス

 

度胸アリ。優しさアリ。不器用なとこアリ。

頭が良くてちょっとだらしないところもある。

槙生は人見知りだけど、仕事や人とのやり取りはキチンとしているし、出かけるときは化粧もするし(とてもきれい)ああこういう人間いるよね、くらいの変さというか

私たちの日常にいそうな大人の人間らしさ・自由さを持っています。

 

一方で、中学生の朝にはそれが逆に違和感として映る。

朝は槙生が両親や学校の先生、親戚など、今まで出会ってきた大人と違うことに気付きます。

それまでの朝が育ってきた環境や日常、世界の狭さ、子供らしさを槙生のキャラクターを立たせることで、自然に引き出しているのがこのマンガのうまいところ。

 

違国日記ill05
©ヤマシタトモコ/祥伝社フィールコミックス

再現レシピでワイワイしようぜ

また、年の差20歳ともなれば、今までの生活の中での”お互いの普通”が通じないことも。

主に食事!

食事の支度やメニューからももちろん二人の生活背景が読み解けますが、個人的には単においしそう~~料理って楽しいよね~~という魅力を感じてほしい…! 

 

違国日記ill06
©ヤマシタトモコ/祥伝社フィールコミックス

 

この作品をグルメマンガと思って手にする人はいないんじゃないかと思いますが、そこはヤマシタ作品、葬式での大事なシーンにも○○(漢字2文字、本編でぜひご確認ください)を挟むし、お腹が減りまくるメニューや作ってみたくなるレシピが毎回登場します。

飯テロ作品注意!ってポップに書いても間違いじゃないはず。…再現レシピでみんなでワイワイしたい。包団(ぱおだん)団員、募集中です。

※作中で登場する、餃子を包む際に結成されるグループ。

 

セリフが心に染みるワケ

『違国日記』は「美人で人見知りの若い叔母と、こいぬ系女子中学生の突然の同居」…という、こんなことある!?と言いたくなっちゃうようなドキドキする設定が前提としてあれど、キャラの行動や考え方が非常にリアルなので、セリフの良さが心にグッと効いてきます。

綺麗事じゃないから、沁みてくる。

 

両親が亡くなってから、朝がどう気持ちを整理していったか、自分自身や他人との付き合い方をお互いに学んでいるあたりなど、ぜひそのセリフ達に辿りつくまでの過程も含めて読んでいただきたい。

朝や槙生だけでなくこの作品の読者も、自分のなかの悩みや悲しいできごととうまく付き合っていけるヒントを見つけられるはず。

 

今後の展開、ここに注目!

気になるのは時折現れる朝の母・実里(みのり)。

槙生は朝が放った何気ない一言で、苦手だった姉の姿を思い出す。

 

違国日記_ill07
©ヤマシタトモコ/祥伝社フィールコミックス

 

葬儀中の親戚の言葉や、本編でさらっとだけ書いてある朝の家族関係も、今はまだ謎のまま。何か事情があることは確か!

実里は槙生に対して「こんなあたりまえのこともできないの?」なんて言うような、日常的に圧が強い人だったよう。

あまり朝とは似てないけれど…?

 

いま、二人の関係は始まったばかり。

『違国日記』はまだまだプロローグ、といった感じです。

 

ヤマシタトモコ先生にしか描けない距離感、キャラクター、今後の展開に注目!の本作、ぜひおすすめです!

 

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著者:ヤマシタトモコ
出版社:祥伝社
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