TOP > マンガ新聞レビュー部 > 血をしたたらせるイケメン、ナタをもったメイド、それ...

血をしたたらせるイケメン、ナタをもったメイド、それが体内の惨殺者たち『はたらく細胞』

「あれ・・・おかしいな・・・。」朝めざめると喉に違和感があることがありますよね。なんだかちょっと痛い。冬の時期は特に乾燥しているので、もしかして口をあけたまま寝て乾いてしまったのかもしません。コップに水を入れて飲み干して、そのまま朝の準備中に喉がうるおってきたらセーフ。喉の違和感が払拭されなければアタリ。風邪の世界へようこそです。

 

こうなったらもう一刻もはやく、喉にいるなにかに出て行ってもらわなければなりません。私の場合は龍角散のど飴をなめて葛根湯を飲みます。これで3時間後くらいに「あれ?治ったな。ラッキー!」と思うこともあれば「うおお、しんどくなってきたー!」と更に悪化してまずい状況になり、憂鬱な気分になることがあります。

 

喉に何か違う生き物が侵入し、侵食されはじめているとき、身体では一体なにがおこっているのでしょうか。そんなミクロの世界を擬人化し、頭にすっと入るように「身体の中のできごと」をわかりやすく説明してくれる漫画があります。『はたらく細胞』です。

肺炎球菌! スギ花粉症! インフルエンザ! すり傷! 次々とこの世界(体)を襲う脅威。その時、体の中ではどんな攻防が繰り広げられているのか!? 白血球、赤血球、血小板、B細胞、T細胞...etc.彼らは働く、24時間365日休みなく! 連載初回から大反響を呼んだ「細胞擬人化漫画」 (講談社コミックプラスより)

この作品は細胞を擬人化したギャグマンガです。笑わせながら、目に見えない細胞が私たちの身体の中でどんな働きをしているのかを教えてくれます。たとえば有名な白血球という細胞。こんなイケメン(シリアルキラーかつ惨殺者)にされています。

 

©清水茜/講談社

(『はたらく細胞』1巻 細菌を惨殺する白血球さん)

 

ただ単に擬人化されているだけでなく、コマには説明がついています。白血球は「外部から対内に侵入したウイルスなどの異物の排除が主な仕事」です。私が「ゴホンといえば龍角散」している間に、このイケメン(シリアルキラーかつ惨殺者)がはたらいてくれていると思えば、いろいろな意味で風邪も治りそうです。

 

知らなかった。このマンガもしかしたら・・・

賢くなる・・・!

賢くなるかもしれない・・・!

そう!楽しく読めて知識もついてしまう一石二鳥マンガなのです。

 

『はたらく細胞』~ヒロインは赤血球~

『はたらく細胞』はそれぞれの細胞の特徴をうまく捉えて擬人化しています。主人公の立場にあるのはかわいらしい赤血球さん。宅配員に見たてて、酸素を運んでいます。

 

©清水茜/講談社

(『はたらく細胞』1巻 赤血球さん 靴がかっこいい)

 

詳しい人から見たら、いや正確には・・・とツッコミを入れたくなるところもあるかもしれませんが、大きさを揃えて擬人化することで、緊迫した対決場面や細胞たちの協働の様子が描きやすくなっているのです。そうして「おもしろさ」が、「ためして◯ッテン」をも凌駕するのです。著者の清水茜さんは天才なのでしょうか。

 

そして、この作品のもう一つの魅力は、私たちの体で起こっていることが、「マンガで理解できる」ということです。既刊のコミックでは、インフルエンザやすり傷、がん細胞まで、家庭の医学も読んだことの無いひとにも楽しんで理解できるように、場面ごとに説明されています。

 

ストーリーの中で、悪者はわかりやすい悪者顔をしています。こちらは肺炎球菌さん。

 

©清水茜/講談社

(『はたらく細胞』1巻 肺炎球菌さん ピンチの時のフリーザ様のようですね)

 

この悪役商会なみのわかりやすさで悪事をはたらく細菌やウィルスたちは、はたらく細胞たちによって惨殺されていきます。そう、はたらく細胞は、恐ろしいまでの惨殺者なのです(シリアルキラーとも言う)。メイド服を着た、可愛らしいマクロファージさんはこんな感じです。

 

©清水茜/講談社

(『はたらく細胞』1巻)

 

『北斗の拳』といえば惨殺シーン、惨殺シーンといえば「ひでぶ」、「ひでぶ」といえば「あべし」ですが、当然のごとくこの作品にも『北斗の拳』にインスパイアされたと思しきキャラが登場します。エフェクターT細胞(元ナイーブT細胞)です。

 

©清水茜/講談社

(『はたらく細胞』1巻 えっ、ケンシロウというツッコミはさておき)

 

こいつらが体のなかで戦っていると思うと、病気にさえならなさそうです。

物語は「敵(細菌やウイルス) VS はたらく細胞」という構図で進んでいきます。私たちが健康なときも、病気になっているときも、身体の中では24時間細胞が働いてくれているんだということが実感できるのです。

 

私は普段から「別に指示してもいないのに、心臓が動いているってありがたいなぁ」と思っていたのですが、目に見えないミクロの世界で、だらけきった身体を支えてくれている細胞がいると思うと、頑張らないとなあと思いました。

何事もイメージトレーニングが大切だと言われる昨今、体調管理も『はたらく細胞』を読んで、インフルエンザウイルスを惨殺する白血球さん(シリアルキラー)を思い浮かべてみてはどうでしょうか。きっとあなたのはたらく細胞は無敵です。

 

そんなわけで、この冬、体調が悪いときに読んでほしいマンガ№1に推したい作品です。

 

そして本作品、テレビアニメ化が決定しております!

2018年7月『はたらく細胞』アニメ公式サイトはこちら!

 

はたらく細胞(1) (シリウスKC)
著者:清水 茜
出版社:講談社
販売日:2015-07-09
  • Amazon
  • Amazon

 

清水茜さん監修、吉田はるゆきさん作の腸内マンガ、はたらく細菌も発売されます。

 

はたらく細菌(1) (なかよしコミックス)
著者:吉田はるゆき
出版社:講談社
販売日:2018-02-09
  • Amazon
  • Amazon

 

はたらく細胞(5) (シリウスコミックス)
著者:清水茜
出版社:講談社
販売日:2017-08-09
  • Amazon
  • Amazon

この記事に類似する記事

▶マンガがお得に買えちゃう情報満載!

人気のコメント

新着コメント

残酷描写がどうなるかが楽しみな『はたらく細胞』のアニメ化!樹里のレビューもいいです。

ログインして
すべての人気のコメントを見る

ご自身のTwitter、Facebookにも同時に投稿できます。

《マンガ新聞》公式レビュアーの方はログイン
 ※新規ゲストのログイン機能は準備中となります

利用開始をもって
《利用規約》《個人情報の取扱について》
同意したものとみなします。
ログインメニューに戻る
ログインメニューに戻る
パスワードを忘れた方は
《パスワード再設定》を行って下さい。
ログインメニューに戻る