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あなたは、”音が聴こえてくる”漫画を読んだことがあるだろうか?

 

本作はジャズを題材としており、シリーズ累計300万部を突破する大人気作品。

2013年からビッグコミック(小学館)にて連載、2016年に前作『BLUE GIANT』を終え、同年からタイトルを改め『BLUE GIANT SUPREME』として、現在も続編が連載されている。

 

今回、その『BLUE GIANT SUPREME』が、当メディア主催「マンガ新聞大賞2017」で多くの支持を得て第3位を受賞!
この機会に、まだ『BLUE GIANT』の世界に触れたことのない人に向けて、作品の紹介と魅力についてを、マンガ新聞編集部がお届けしたい。

『BLUE GIANT SUPREME』とは?

BLUE GIANT SUPREME(1) (ビッグコミックススペシャル)
著者:石塚真一
出版社:小学館
販売日:2017-03-24
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毎月10日・25日に発売される、ビッグコミック(小学館)で大人気連載中の作品。
読んでいると「音が聴こえてくる漫画」として、幅広い層から親しまれている。また、前作『BLUE GIANT』(全10巻)では多くの賞を受賞した注目タイトルでもある。

 

【受賞一覧】
・マンガ大賞2015 第5位
・マンガ大賞2016 第3位
・第62回 小学館漫画賞(一般向け部門)
・第20回 文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞

 

本シリーズは、「世界一のジャズプレーヤーになる」ことを目標に、仙台で独りサックスを吹き始めた主人公・大(だい)の物語。

 

前作『BLUE GIANT』では、大は高校からテナーサックスを吹き始め、家族や友人に応援されつつ、卒業と同時に上京。

大都会東京で、厳しい洗礼を受けながらも仲間を得て、テナーサックス、ピアノ、ドラムのトリオ「JASS」を結成する。


互いに切磋琢磨しながら必死に演奏し、反響も日に日に大きくなっていくが、とある出来事をきっかけに「JASS」は解散。
大は単身、ドイツへ向かう。

 

続編『BLUE GIANT SUPREME』には、活動の舞台を日本から世界へと移した、大の新たな物語が描かれている。

『BLUE GIANT SUPREME』キャラクター紹介

 

宮本大【宮本 大-みやもと だい-】
ジャズに魅せられた主人公。真っ直ぐな性格で、ただひたすらに世界一のジャズプレーヤーになるため、テナーサックスの練習を欠かさない。
 
クリス 【クリス・ヴェーバー】
ドイツ・ミュンヘンのカフェで出会った大学生。初対面の夜に、大の夢を聞き、自分の家に住まないかと提案する。のちに大が、"世界の入り口"だと語る人物。
 
ボリス 【ボリス・リッケュル】
ドイツの街で楽器屋を営んでおり、大のひたむきな姿に心動かされる。大とハンナを引き合わせたりと、良き支援者になる。
 
ハンナ 【ハンナ・ペータース】
臨時サポーターとして、とあるバンドで活動していたジャズベーシスト。大が運命だと語る相手。独特で激しい音を奏で、紆余曲折を経て大の仲間になる。
 

『BLUE GIANT SUPREME』見どころ

時に人々を感動で涙させ、時に背中を押してきた前作だが、海外編になった現在もおもしろさは加速している。

主人公・大は世界に出て、何をするのか。

まだ本作を読んでいない人に向けて、見どころを語る!

 

■単身ドイツに乗り込んだ大に、立ちはだかる世界の壁

 

ヨーロッパのレベルが高いジャズを求め、一人「前衛的でジャズに開いている」とされるドイツに降り立った大。
彼は簡単な英語と、現地で学ぶドイツ語を駆使しながら、練習場所や演奏ができるジャズバーを探していた。


しかし、広場で警官に注意を受けたり、アジア人ということで飛び入り演奏を店主に拒まれたりと、大は海外からの洗礼を受ける。

中でも、一番大きな壁として立ちはだかったのは、"日本とドイツでの音楽の聞き方の違い"だ。
大はいくつかのバンドのジャズを聴き歩くが、どの場所でも客は静かにジャズを聴く。

 

BLUE GIANT SUPREME 静かなジャズ

 

リアクションが薄いのか?
それともドイツは音楽に厳しいのか?

高い技術を持ってしても、静まり返った会場に、大は”盛り上がるとは何か”について考える。

 

BLUE GIANT SUPREME 熱狂とは

 

ジャズはもともとアメリカの音楽。
国境を越えて様々な地に渡ったものの、ここドイツでは「アジアのジャズを知らない」といった理由だけで演奏が難しくなる。
 
そんな中、なんとかこぎつけた一晩のサックスソロ演奏会。
音楽性の違いに、演奏中も試行錯誤を繰り返す大の姿は、これまでになかった新たな一面だった。

 

BLUE GIANT SUPREME 悩む大

 

本作では、悩み、もがきながらも、持ち前の"伝える力"で問題を乗り越え、主人公が大きく成長する様子を追うことができる。
その姿は、読者の心に何かを与えるのではないだろうか。

 

■新たな人たちとの、”大切な出会い”

 

言葉もろくにわからない土地でありながら、自分の未来を力強く語る大の”言葉”や”奏でる音”に、人々は魅了され、突き動かされていく。
そうして新たな土地で出会った人々が、主人公を助け支えてくれるシーンは、とても感動的だ。
 
たとえば、とあるカフェで出会った大学生、クリスは、大が持ち歩く大きな荷物の中身を尋ねる。
すると大は、"This is…my partner."と答える。

 

BLUE GIANT SUPREME ドイツに来た目的

BLUE GIANT SUPREME 世界一

 

ドイツに来た大の目的を聞いたクリスが取った行動、それは―…大を自分の家に住まわせ、演奏ができる場所を探すことだった。
演奏を聴いたこともないのに、なぜここまで助けようとしてくれるのか。疑問に思い率直に尋ねると、クリスは「普通のことだ」と語る。

 

BLUE GIANT SUPREME 普通のこと

BLUE GIANT SUPREME ステキ

 

自分の夢を信じてくれるクリス。いわば未来への投資のような発言に、大は感謝の気持ちを「いつか音で返す」と決意する。
 

ソロでしばらく吹き続けていた大だったが、仲間を探すために次の街へ移ることに。

まさにその時、とあるジャズバーで、小さな身体で力強い音を出す女性ジャズベーシスト、ハンナと出会う。

 

BLUE GIANT SUPREME ハンナ

 

激しく、真剣に、弦を弾くハンナの姿に強く惹かれた大は、”どうしても一緒に組みたいー…”その一心から、ハンナを追いかけハンブルクへと旅立つ。
 
彼女の行方を探し求めて立ち寄ったハンブルクの一番古い楽器屋で、大はジャズの情報に精通する店主に声をかける。

しかし、彼女の名前は聞いたことがないらしい。

 

「"ハンナ・ペータース"は、この街で見つからないかもね。」
店主の発言に、大は何かを確信したようにこう答えた。

 

BLUE GIANT SUPREME

 

運命ー…。

 

その後、大の言葉に突き動かされた店主・ボリスの働きかけにより、大はその手に”運命”を手繰り寄せることとなる。
この店主との出会いもまた、かけがえのない"運命"だったのかもしれない。

 

■大は、今日も明日も吹き続ける

 

継続は力なり。そんな言葉が日本にはあるが、まさにその言葉を体現しているかのように大は、メンテナンスに出す時以外、毎日、どこでもサックスを吹く。

 

時に海を向いて吹き続ける彼の背中に、自然と人は集まり、惹かれる。
スランプに陥ったときですら、自分の奏でる音にもがきながらも、吹くのをやめない。

 

すると、だんだん不思議な事に、漫画の中から音が聞こえてくる気がしてくる。
目の前に、大が存在しているように思えてくる。

大が次元の壁を越えて、読者に音を届けることができるのは、彼が365日、雨の日も風の日も雪の日も、サックスを吹き続けているからに違いない。


最後に、本作の不思議な魅力として、なぜか周囲の人物が「こいつなら世界一になれる」と信じてしまうといった部分がある。

なぜそう思ってしまうのか?
それは、
誰よりも、彼自身が自分を信じているからなのではないだろうか。

 

BLUE GIANT SUPREME どこまでも

 

「世界一になれる」と信じているからこそ、毎日彼はサックスを吹くことができるのではないだろうか。
そんな姿を見て、大の周りの人々も、紙面の前の読者も、きっと…彼を信じずにはいられなくなるのだ。

 

2018年1月現在もなお、巻を追うごとに心の奥底を揺さぶられる本作。ぜひ一度、この機会に読んでみてほしい。

 

また、本作が第3位を授賞した「マンガ新聞大賞2017授賞式」が、2018年1月19日(金)に開催された。

 

BOOKLABTOKYO
渋谷「BOOK LAB TOKYO 」にて

『BLUE GIANT SUPREME』を来場者に向けてご紹介したのは、本メディア公式レビュアーの堀江貴文。
 

当日は、石塚真一先生からいただいた受賞イラストも公表され、大きな盛り上がりを見せた。
その様子は、近日中にレポート記事を公開予定なので、お楽しみに!

 

マンガ新聞編集部

 

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人気のコメント

各巻で1回以上泣いてしまいます。 誰かの優しさに触れる時、未来の自分を信じてくれる人に出会った時、人は力が出るのだと改めて思わさます。
これまじいい話

新着コメント

毎日の努力も、葛藤も、周りの支援も、主人公の強さも全部しっかり入ってて、サクセスストーリー史上トップクラスの漫画だと思う!

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